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【GDC 2015】ゲーム音楽に贈賞するG.A.N.G.アワードで大賞に輝いたのは『COD AW』

優れたゲームオーディオを選出する第13回「G.A.N.G.アワード」の表彰授与式があり、オーディオオブザイヤーに『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』が輝きました。

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GDCでGDCアワードが開催された翌日、優れたゲームオーディオを選出する第13回「G.A.N.G.アワード」の表彰授与式があり、オーディオオブザイヤーに『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』が輝きました。また生涯功労賞は『ウィングコマンダー』などの音楽作曲を手がけ、「ザ・ファットマン」の愛称で知られるジョージ・サンガー氏が受賞しました。

Game Audio Network Guildの略称で知られる「G.A.N.G.」は、アメリカを中心としたゲームオーディオに携わるコミュニティで、2002年に発足しました。対象はゲームを始めとしたインタラクティブミュージック全般に携わる作曲家、サウンドデザイナー、ボイス収録ディレクター、ゲームデザイナー、プロデューサーなどで、会社ではなくクリエイターを対象としています。

G.A.N.G.アワードの選出もGDCアワードと同じく会員を中心とした投票をベースに行われるアカデミー賞スタイルで、受賞作には例年、海外タイトルがならびます。またGDCアワードでインディゲームの存在感が増しているのに対して、こちらは家庭用ゲーム機のAAAタイトルがずらり。5.1chやバイノーラルサウンドなど、ゲームオーディオではまだまだ技術的革新の余地が大いに残されているということなのでしょう。

もっとも、2004年のベストニューオーディオテクノロジー部門でボーカロイドが受賞、2005年のモーストイノベイティブユースオーディオ部門で『ドンキーコンガ』が受賞、2006年のベストオーディオ(その他)部門で『ルミネス』、ベストオーディオインストゥルメンタル部門で『Katamari On The Swing』が受賞――など、国産ゲームも受賞しています。また2007年の生涯功労賞で任天堂の近藤浩治氏が受賞しました。

ともあれ、今年の受賞作は下記の通りです。なお受賞式はゲーム音楽を専門に手がける演奏家集団として2012年に活動をスタートさせた、The Videri String Quartetの弦楽四重奏で開幕。ミュージックオブザイヤーに輝いた『Destiny』については、映像とともにテーマ曲が演奏されるという一幕もありました。

■オーディオオブザイヤー
コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア

■ミュージックオブザイヤー
Destiny

■サウンドデザインオブザイヤー
コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア

■ベストオリジナルインストゥルメンタル
halo theme (gungnir mix)

■ベストオリジナルサウンドトラックアルバム
Destiny

■ベストオーディオフォーインディゲーム
transistor the banner saga

■GANG レコグニションアワード
Emily Reese

■ディスティングウィッシュドサービスアワード
Richard Savery

■ベストミュージックカバー/リミックス
the string arcade”grasswalk”

■ベストサウンドデザイン(カジュアル&ソーシャルゲーム)
Hearthstone: heros of warcraft

■ベストミュージック(カジュアル&ソーシャルゲーム)
Peggle Blast!

■ベストダイアログ
south park : the stick of truth

■ベストオリジナルボーカルソング(コーラス)
traveller/except from the hope (Destiny)

■ベストオリジナルボーカルソング(ポップ)
hope for the future (Destiny)

■ベストシネマティックカットシーンオーディオ
The last of us: left bihind

■ベストオーディオミックス
alien: isolation

■スチューデントアプレンティスアワード(ミュージック)
George Shaw

■スチューデントアプレンティスアワード(サウンドデザイン)
Couchard Thomas

■ベストオーディオ記事・出版・放送
the mix in the last of us

■ベストインタラクティブスコア
hohokum

■ベストハンドヘルドオーディオ
Hearthstone: heros of warcraft / Peggle Blast!

このように、本年度は21部門で贈賞されました。もっとも初年度の2003年は総合・音楽・サウンドデザイン・ボイス・業界・推薦の6ジャンル32部門で贈賞されており、これでも整理されたことがわかります。そこには一口に「ゲームオーディオ」と括れないジャンルの多様さと奥深さがあり、外部からは理解されにくい業界事情がありそうです。

ざっと分類しただけでも、ゲームオーディオにはBGM、効果音(SE)、ボイス(ダイアログ)などがありますし、同じ効果音でも爆発などのエフェクト音と足音や衣擦れなどのフォーリー、システム音などは専門が異なります。さらにサウンドの演出を担当するサウンドデザイナーや、音素材をゲーム内に組み込んでプログラムするサウンドエンジニア、ムービーやアルバム向けに全体をミックスダウンするレコーディング・エンジニアなど、内容は多岐にわたります。

実際、これらの役割を正確に理解している人は、ゲーム業界でもオーディオ関係者以外は少数派でしょう。第一回目から、優れたオーディオジャーナリズム活動に対して贈賞される「ベストオーディオ記事・出版・放送」部門が設置されていることも、本賞の特徴を端的に示していると言えそうです。

また日本でもゲームオーディオ関係者の高齢化が静かな問題になりつつありますが、本イベントにおいても受賞者のほとんどがベテランの男性で占められていました。一方で学生向けの賞を設定するなど、業界の活性化や若返りについても一定の配慮が見られました。家庭用からモバイルまでゲームデバイスの多様化が進む中で、来年以降G.A.N.G.アワードがどのように変化していくか注目したいところです。
《小野憲史》
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