HEVGAはゲーム開発者教育を行う全米59の総合大学・単科大学によるネットワークで、2014年7月に発足しました。先駆けともいえるデジペン工科大学や、カーネギーメロン大学、マサチューセッツ工科大学など蒼々たる学校名が並んでいます。
今回発表されたのは、HEVGAが行った初めての全国調査「Our State of Play」の結果で、コンピュータサイエンスやエンジニアリングなどの分野と比べて女性の占める割合が高いことや、学生の継続率が高いことなどが示されました。また、卒業生の年収についてもグラフで示されました。概要は下記の通りです。
●ゲーム教育コースの終了証明書または学位を発行する、アメリカをはじめとした世界73校から、7675名の在学生が回答(教育カリキュラムにはアーティスト向け・プログラマ向け・マーケティングやビジネスデベロップメントなどを含む)。
●在校生の30%(卒業生の33%)が女性で、これは全米のコンピュータサイエンスや情報処理系(在校生17.6%、卒業生28.2%)や、エンジニアリング系(在校生17.2%、卒業生22.7%)よりも高い。
●1年次から2年次に移行する時の学生の平均継続率は88%以上で、これは私立校の69.8%や公立校の64.2%と比べて高い(=脱落率が低い)
●(補足資料)卒業生の年収はフルタイムの雇用で7万ドル以上8万ドル未満の割合が最も高く、良く知られた職業の年収を11段階(0~10)にスコアリングした場合、7.71に相当する。「相応の収入を得ている」とのこと。
また今後の展望について、ゲーム開発者教育におけるベストプラクティスの共有、インターンシップや奨学金などを通した産業界との連携、カンファレンスやイベントの開催、ゲームデザインやゲーム開発に関する研究の共有、研究費の共同申請を含む会員間の協業や協力体制の構築推進――などが上げられました。
講演のポイントは発表内容もさることながら、ゲーム開発者教育に携わる関係者が自ら組織化し、自分たちの産業や教育体制の優位性について、外部にアピールをし始めたことにあるといえるでしょう。
これ以外にも世界にはさまざまな学会やコミュニティがあり、これらの成果が一方では論文や書籍、一方ではゲームジャムやハッカソンといったイベントとなって、新興国にまで影響を与えています。こうした潮流に対して日本が遅れをとらないように、関係者の取り組みに期待したいところです。
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