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【そそれぽ】第106回:あーそこ階段あるわー(本当)。あーそこガイコツ出るわー(嘘)。3DS版『新宿ダンジョン』をプレイしたよ!

インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそ こと 津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第106回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

任天堂 3DS
忠実に再現された新宿地下街を探索
  • 忠実に再現された新宿地下街を探索
  • さまざまな謎を解いて目指せ都庁の宝石
  • 3DS版はアクション要素を追加
  • さまざまなアイテムで敵と戦う
  • はたして宝石にたどりつけるか?
  • 『新宿ダンジョン』タイトル画面
  • 『新宿ダンジョン』メインビジュアル
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第106回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

新年あけましておめでとうございます。成人を迎える皆様もおめでとうございます。筆者の成人式の思い出というと、ちょうど腰椎椎間板ヘルニアを患っていて松葉杖ついて冷や汗びっしょりで会場に行った記憶と、「あー!津久井くんひさしぶりー!」と声かけられたカワイイ女の子、誰だっけなー?女子はこの時期に一気に大人の女性に変身するなぁ、とか感慨深くなって、よく見たら友達のお母さんだった記憶しか残っていません。お母さん若すぎ!カワイすぎ!

というわけで、今回プレイするのはPUMOのニンテンドー3DSソフト『新宿ダンジョン』です。


スマホアプリから3DSソフトに移植するシリーズが好評のPUMOの新作は、あの『新宿ダンジョン』。その構造の複雑さから“ダンジョン”と揶揄される新宿駅周辺の地下をモチーフに、本当に「ダンジョンRPG」してしまったことで話題となったスマホ発のゲームです。インサイドでは【あぴゅレビュ!】でスマホ版が掲載されていますが、3DS版は一体どんな感じに仕上がっているのでしょうか。それでは、早速プレイしていきましょう。


◆『新宿ダンジョン』ってどんなゲーム?



■忠実に再現された新宿駅周辺の地下を探索するRPG
その名の通り、現実の新宿駅周辺の地下を忠実に再現した“ダンジョン”を舞台に、(このゲームでは)最奥部にあたる「東京都庁」に眠る伝説の宝石を目指して冒険します。8~16bit調のグラフィックになっているものの、なんといっても、階段や柱、改札、地上出口の位置なども含めて、新宿駅周辺の地下をほぼ完全再現しているのが特長。新宿駅を知っている人はニヤニヤすること間違いなしの“ダンジョン”を探索していきます。

ぶっちゃけ地上に出ることができれば一瞬で終わるゲームなのですが!こまけぇこたぁいいんだよ!(笑)

■アクション要素の追加と“あのゲーム”のオマージュ
スマホ版は、探索と謎解きだけでしたが、3DS版はアクション要素を追加。ネズミやガイコツといった敵に対して剣を振るって戦う場面が多々あります。ゲームを進行すると装備アイテムが増え、敵の倒し方などにもバリエーションが生まれます。

また、謎解きも含めて某『Zルダの伝説』のオマージュが随所に見受けられます。『Zルダ』シリーズをプレイしたことがある人なら、指が勝手に攻略しちゃうかもしれません(笑)。

■エリアごとの探索%表示
地上への出口などを発見すると、探索率にあたる%が上昇。細かな探索を進めることで、全体を100%にしたいやり込み欲が掻き立てられます。

◆3DS版の利点



■圧倒的な操作性の良さ
スマホ版はもともと画面上に表示された仮想方向キーをタッチしてプレイするスタイルだったので、3DSのスライドパッドや十字キーと比較した操作性はいわずもがな。微妙な角度の斜め移動も可能です。

■下画面にマップ表示
下画面に常にマップが表示されているので、難易度に直結するワケではありませんが探索し易くなっています。目星を付けて、エリアを絞り込んで探索するのも本作の攻略のポイントとなってくるので、見易いマップはありがたい限り。


◆気になったところ



■しかし、そのマップ自体はわかりにくい
せっかく見易いマップなのに、細かなエリア表示では現在位置がわかるものの、全体マップでは現在位置が表示されず(今いるエリアは色が変わるのですが)、どこにいるか把握しづらいです。全体マップでも現在位置を明滅させても大丈夫だったのではないでしょうか。

■3DS版の追加要素のアクションの手応え
敵を斬ったりしてもイマイチ手応えがなく、アクションが楽しいかと聞かれるとちょっと微妙です。また敵の種類もほぼ4種類、攻撃もワンパターンなので単調になりがち。さらに大量の敵に囲まれると打開策がなくやられてしまうなど、アクション部分に関しては“取ってつけた感”が否めません。

■西口が広すぎてカクつく
西口の地下は現実でも広いのですが、ゲームでもその広さを再現しているためか、そこのエリアだけ微妙にカクついてしまいます。処理落ちの類かと思われますが、ゲームの進行に支障があるわけでもないのでスルーできますが、ほかがサクサクゆえにちょっと気になりました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


新宿駅の再現度は折り紙つき!
しかし3DS版を出すならもうひと工夫できたのでは?



基本的には「ダンジョンみたいな新宿駅を、ホントにダンジョンにしちゃいました」という無料スマホのアプリの延長にあるものなので、その“ネタ”部分は緻密でかなり楽しいです。ただ、追加されたアクション要素がゲーム性を高めるほどでもなく、あえて3DSダウンロードソフトとしてリリースするのであれば、もっとゲーム性を高めてほしかったというのが正直なところ。アクション要素にもっと歯応えやプレイし甲斐があれば、スマホ版とは違った尺度で『新宿ダンジョン』を楽しめたのではないかと思います。

スマホ版が無料アプリであることに対し、3DS版が600円ということを考えると、どうしてもその分の付加価値に期待してしまいます。筆者としては、その期待に応えられるだけの付加価値が圧倒的に良くなった「操作性」と、付け焼刃的な「アクション要素」だけでは見出せませんでした。

また、3~4時間もあれば100%コンプリートできてしまうなど、3DSのゲームとしてのボリューム不足感も目立ちます。謎解きもそれほど難しくなく、繰り返しプレイを楽しむようなゲームデザインでもありません。100%コンプリートすれば何か起きるかも、と期待して頑張ってみたのですが、ご褒美的な要素も特にありませんでした。

【こんな人にオススメ】
・スマホ版がプレイできない人
・探索&コンプリートが好きな人
・新宿駅の構造だけでニヤニヤできる人

ひとつフォローしておきたいのは、スマホの“ネタ”無料アプリとしては、めちゃくちゃ面白い部類だということです。今回気になったのは、それがほぼそのまま3DSの有料ソフト(しかも600円)になっているにも関わらず、せっかくのハードの性能、3DSダウンロードソフトならではの良さなど(≒600円分の付加価値)がほとんど見受けられなかったことに尽きます。これまでリリースされてきたPUMOの移植シリーズにはそれが必ずあったと思うのですが、今回は一体どうしたんです?といった印象。スマホアプリから3DSダウンロードソフトへの移植シリーズが続くとしたら、今後はそういった点にもっと期待したいと思います。

ちなみに紹介動画はこちら。本作の雰囲気を知りたい方はぜひご覧ください。

■特報!! 「新宿ダンジョン」ニンテンドー3DS版プロローグビデオ(ナレーション:藤村忠寿)

YouTube 動画URL:http://youtu.be/ubAfzEmENqo


【そそれぽ】第106回、いかがでしたでしょうか?年末から辛口レポートが続いてしまっていますが、たまたまです(汗)。今年もいろいろなゲームレポートを、しっかりとプレイしてお届けしていきます!次回もどうぞお楽しみに!


『新宿ダンジョン』は、好評配信中で価格は600円(税込)です。

(C)UeharaLabo
(C)PUMO co.,Ltd.


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

トップページ/アイコンイラスト:ウミネコ
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》
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