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「G-Tune」ゲームPCアワード受賞インタビュー 「人」をキーワードにブランド価値を高めていきたい

「ゲームPCアワード2014」ノートPC部門の最優秀賞に輝いたのマウスコンピューターの「G-Tune」。2013年度に続いて、二年連続の受賞となります。同社でゲームPCのプロダクトマネージメントを務める杉澤竜也氏に話を聞きました。

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ゲーム用PCおよびその関連製品を対象に、ユーザーの満足度を調査する「ゲームPCアワード2014」。そのノートPC部門の最優秀賞に輝いたのがマウスコンピューターのゲームPCブランド「G-Tune」。2013年度に続いて、二年連続の受賞となります。同社でゲームPCのプロダクトマネージメントを務める杉澤竜也氏に話を聞きました。

――「ゲームPCアワード2014」でノートPC部門の最優秀賞を受賞され、おめでとうございます。

杉澤竜也氏(以下 杉澤): 本当にありがたいですね。二年連続ということで喜びもひとしおです。「その時々のプロダクトが良かった」というだけでなく、継続的に良質な製品が展開できているということですから。それが何より嬉しいですね。

――受賞理由について、どのように分析されていますか?

杉澤: 製品の品質もさることながら、製品コンセプトやプロモーション、イベントといった、当社で行っているさまざまな取り組みが総合的に評価されての結果ではないでしょうか。今や「良い物を安く作る」だけでは不十分で、マーケティングやブランド作りが重要になっています。それがお客様にも伝わっているのではないかと感じます。

――秋葉原には職人的な企業が多い中で、その考え方は新しいですね。

杉澤: 弊社も1993年に創業して、もうすぐ20周年を迎えます。 もともと小売店からスタートして、ショップブランドのPCを展開し、自社工場を持つまでに成長しました。もちろん、みなこだわりを持ってやっています。よく社内でも「お客様視点でのモノ作りを行う」ことを掲げて、そこについては徹底してやっています。

――ただ、それだけでは足りない……?

杉澤: そうですね。大手に対して価格面で対抗してきましたが、それだけでは大きな成長が望めません。スペック面で製品を選んでいただくためには、お客様にもそれなりのリテラシーが必要になります。もちろん、そういったお客様にもしっかりとご満足いただいた上で、スペック以外の点で、いかに「G-Tune」の良さをわかっていただくか。そのためにはマーケティングやプロモーションが重要だと思っています。これによって、より多くのお客様に訴求できるのではないでしょうか。

――具体的にはどういったことに取り組まれていますか?

杉澤: 最近では「人」を打ち出すようにしています。PCについて不慣れなお客様でも、自分がリスペクトしている有名人が使っていれば、自然と同じモデルが欲しくなりますよね。たとえば最近ではニコニコ動画で実況プレイが流行っています。中には「自分もやってみたいけど、PCのことが良くわからない」というお客様も多いのではないでしょうか。そんな時でも実況プレイの有名人が使っていれば、興味を持っていただけますし、お店からすれば「これを買っておけば安心」というメッセージにもなります。

――プロゲーマーにスポンサードするのと同じ構図なんですね。

杉澤: そうです。これはデスクトップPCの話になりますが、最近ではゲーム配信番組「裏・顔TV」のメンバーで、ゲーム実況のパイオニア的な人物である、総師範KSKさんが監修されたモデルを販売しています。ハードウェアだけでなく、配信ソフト「XSplit」のライセンスや設定マニュアル、KSKさん直伝の配信ノウハウなどもインクルードされています。これを選んでいただければ、KSKさんと同じ配信環境が手に入るのです。これ以外にも「裏・顔TV」メンバーがオススメするPCはどれも人気が高いですね。


――おもしろいですね。ノートPCではどういった機種が人気ですか?

杉澤: 小型・軽量モデルというのは、やはり人気が高いですね。中でも13.3型「IGZO」液晶を搭載したモデルは、専門誌の記者の方々からも高い評価をいただけています。汎用パーツを搭載できるデスクトップPCに比べて、筐体や基板から専用設計が求められるノートPCは、会社ごとに製品の色が出しやすいジャンルです。そこで最優秀賞に選んでいただけたという点も、たいへん嬉しく思っています。

――液晶以外にもさまざまなこだわりがありますね。

杉澤: Windowsキーの有効・無効や、内蔵ファンの速度設定の切り替えなどを、ワンタッチで変更できる管理アプリケーションが付属しています。ハードウェアの設計時からプリインストールされているので、誰でも手軽に確実にお使いいただけます。特にゲーマーにとってWindowsキーでの誤爆ほど腹立たしいものはないですからね。LEDバックライトキーボードも評判が良い機能の一つです。キータッチの感触も良くて、素早いキー操作でも快適にゲームプレイが楽しめます。

――ノートPCでいえば、Unity-chan!コラボレーションパソコンには驚きました。

杉澤: スペックだけでなく、用途提案をからめた製品企画の一例です。弊社のビジョンとして教育機関やクリエイター支援などがあり、その一環で実現しました。ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン様とのコラボモデルで、システムボイスなどもUnity-chan仕様になっています。もともと『魔法少女まどか☆マギカ×マウスコンピューター コラボレーションPC』なども販売していたので、キャラクターをあしらった製品という意味では、ノウハウがあったんですよ。ただUnityについて社内で知らない者もいたので、説明はちょっと大変でした。

――反響はいかがでしたか?

杉澤: Twitterではすごい反響がありましたね。良い意味でお客様の期待を裏切ることができたのかなと。

――「e-sports SQUARE AKIHABARA」で、インディゲームのイベント「裏・顔TV! G-Tune × インディーズゲーム」も主催されました。

杉澤: インディーズゲームを主役としたイベントは初めてで、大変でしたが非常に盛り上がりました。去年の11月にもベルサール秋葉原で「ゲームパソコン & PC-DIY EXPO」を開催しましたが、この時はゲーミングPCが主役で、ゲームコンテンツは脇役でした。しかし今回はゲーム、それもインディーズに焦点をおきましたからね。個人的にも大手ゲーム会社のゲーム推奨PCからはじまって、MMD(ミクミクダンス)やCG制作、ゲーム配信などに適したPCを販売してきましたし、次はインディーズゲームだろうという思いがありました。まだまだインディーズゲームはニッチな存在ですが、こうしたイベントを通して認知を広げてもらって、その波にG-Tuneも乗っていければと思います。


――少し視点を引いて、PCゲーム市場についてはどのように分析されていますか?

杉澤: やはりeスポーツのトレンドは外せないと思います。昨年はe-sports SQUARE AKIHABARAができ、弊社も協賛いたしました。会場のPCもすべて「G-Tune」になっています。世界最大級のタイトルである『League of Legends』も、いよいよ日本に上陸間近ということで、期待しています。

――デスクトップPC部門でも優秀賞を受賞されていますが、来年は?

杉澤: 来年は絶対にダブル受賞を達成します。実はそのためにもインディーズゲーム、特にOculus Riftの盛り上がりは重要だと思っているんですよ。というのもOculus Rift のDK2で快適に動作する、リッチなコンテンツを体験するには、まだまだノートPCでは力不足なんですよね。VR系のコンテンツが普及していく中で、スマホやノートPCでも動作するカジュアルなものと、デスクトップPCが必要なコアなコンテンツに二極化していくと思っていて、コミュニティへの関係作りを強めています。すでにOculus Riftの開発者コミュニティである「OcuFes」監修モデルの販売を始めているんですよ。

――なるほど、それは先進的な取り組みですね。

杉澤: DK2によるVR体験を存分に楽しむためには、75fpsによる映像描写が必要ですが、UnityとUnreal Engine 4では必要なスペックが違います。そのため、それぞれのゲームエンジンで作られたコンテンツでベンチマークを取って、公開しています。もっとも、DK2自体が開発者向けキットなので、ソフトやプラグインなどのプリインストールには限界があります。最終的に製品化された時には、より使いやすいモデルにしたいですね。

――「G-Tune」の公式キャラクターである、GちゃんとTuneちゃんについても、何か動きがあるとか?

杉澤: 漫画への登場だけでなく、最近ではゲーム内でも登場しています。ゲーム推奨PCを購入すると、Tuneちゃんのアイテムがゲーム内に登場するなどです。またBTOの際に「G-Tuneちゃんオリジナルデザインテーマ」のカスタマイズも可能になりました。オリジナルのシステム音声やデスクトップマスコットアプリ、描き下ろしの壁紙などもセットになっています。Tuneちゃんの3Dモデルデータを銀獅氏に作成いただき、フリーで公開するとともに、パーツ監修をいただいたPCを「銀獅推奨スペックPC」として販売もしています。Gちゃん、Tuneちゃんだけでなく、PCもMMDモデルとしてダウンロード可能にしました。ゲームだけでなくPVなどの映像制作用素材にもご利用いただけます。

――すごい展開ですね。

杉澤: 3Dモデルのデザイン費用を弊社で負担しました。利用規約についても投稿するときに「Gちゃん」/「Tuneちゃん」/「G-Tune」のタグをつけてもらえればOKです。すでにニコニコ動画などでコンテンツがアップされていて、ありがたいですね。こんな風にコミュニティと一緒に盛り上げていって、開発者を支援しているスタンスを広めていくことで、マウスコンピューターのブランディングを確立していければと思います。

――なるほど。

杉澤: もう一つありました。LINEの「G-Tuneちゃん」スタンプが販売開始になったんですよ。ぜひチェックしてみて下さい。


――最後に改めて抱負をお願いします。

杉澤: はい。一番最初にお話ししましたが、今や「価格帯が適切で製品が良質」なのは当たり前の時代です。その上でPCに詳しい人も、あまり詳しくない人も、ノートPCもデスクトップPCも、ゲーム用途といえば「G-Tune」と言われるように、これからも努力していきます。その中で傍目からすると、ちょっとバカっぽく見えることがあるかもしれませんが、これは非常に重要なことだと思っています。というのも、バカができるというのは会社が元気な証拠だと思うんですよ。幸い業績も好調ですし、これからも様々なアプローチでブランド価値を高めていきたいですね。そして皆様から「すごい!」と賞賛されるブランドになりたいと思います。

――本日はありがとうございました。
《小野憲史》
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