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【インタビュー】バンダイ・キャンディ事業部に「食玩」の定義などを訊いた

バンダイ・キャンディ事業部の営業W氏、開発S氏、広報T氏に「食玩」の歴史や定義、今後の展開などをお伺いしてきました。

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手のひらでプロジェクションマッピングを楽しめる「ハコビジョン」や、精密な造形の「FW GUNDAM STANDart:シナンジュ」など、多方面で話題となっている「食玩」。それはコンビニやスーパーなどで手軽に購入できますが、その裏側を知る機会は滅多にありません。そこでインサイドでは、バンダイ・キャンディ事業部の営業W氏、開発S氏、広報T氏に「食玩」の歴史や定義、今後の展開などをお伺いしてきました。

――最初に「食玩」の歴史や、最近のガンダム食玩について教えて下さい

営業W:まずは、バンダイ キャンディ事業の歴史をお話させていただきます。元々「お菓子+玩具」という商品は様々な会社さんから販売されていました。それを1つのジャンルとして取り扱うようになったのがキャンディ事業で、1981年より本格的に参入しました。

ヒーローもののソフビにはじまり、『ポケモン』や『たまごっち』など取り扱いキャラクターも増えて、「食玩」として国内でブレイク。国内での基盤を確立して、今では海外展開も行っています。
8月に発売される「ハコビジョン 初音ミク」

開発S:厳密にいうと海外ではガムが入っていないなど、ちょっと仕様が違ったりするのですが…。海外では低価格でサイズが小さいものがないんです。海外も家が大きいとはいえ、小さくてクオリティの高いものに価値を見出すようで、よく立ち寄るような本屋やコンビニで、手軽に買える点にニーズがあるんです。なので、価値の伝え方は異なるんですが、商品そのものの魅力は世界でも受け入れて頂けています。

――では、明白に「これが食玩」という定義のようなものはありますか。

開発S:我々としては、むしろ定義というか制限は付けたくないと思っています。

広報T:お菓子+オマケというフォーマットの打ち出し方ともいえるんですが、「ガム」が別に「ラムネ」だろうが「グミ」だろうが特に関係ありません。

営業W:中々難しいんですが、そういった考えや、後は「食玩」というブランドがありますので。

開発S:これは僕個人のイメージですが、「食玩」っておやつ感覚で買える玩具だと思うんですよ。

広報T・営業W:それだ!



開発S:弊社では様々な部署があるんですが、その中でも我々は価格とサイズに注力しています。比較的買いやすい価格とサイズ、そして仕様というのが根底にあります。それがあるのは、ふらっとコンビニに行ったときに、強く「これが欲しい」という気持ちがなくても買って帰ってこれることが大切だからです。そこから著しく外れるものは……「FW GUNDAM STANDart:シナンジュ」のように作ろうとしているんですが(笑)、これは過去のシリーズありきなので、いきなりこのような商品をボンと出すことはないです。このシリーズも通常だと660円なので。

営業W:偶にというか、あえてそれを外すこともありますが、かならず根源に立ち帰るようにしています。

――「FW GUNDAM STANDart:」の話がでましたが、通常版に対して、サイズ、価格帯の異なる「シナンジュ」という商品が誕生するに至ったのでしょうか。

開発S:通常のFW GUNDAM STANDart:シリーズは660円という価格で、組立工程が不要で塗装済みの商品です。中身を見た欲しいんですが、輸送中に形が崩れたり色移りがしないように専用のグリスターと小袋で梱包しています。



広報T:通常の商品だと、お菓子売り場の棚に置くことを前提に、箱のサイズや価格が制限されます。なので、その制限を踏まえて商品設計するんですね。

「シナンジュ」に関しては、シリーズのハイエンドモデルという位置づけでして。ことの始まりは、ファンの方から「シナンジュ」が欲しいという声が多くあったんですが、残念ながら通常の、お菓子売り場の棚に並べる仕様では実現できなかったんですよ。大きくなりすぎちゃってw「じゃあいっそ、これまでシリーズを支えて下さったファンの皆様への感謝も込めまして、1つ凄いのを作ろう」と。



開発S:専門的に言うと塗装工程や仕様が異なるんですが、例えば台座が付いていたり、パーツ数が多かったりします。

広報T:「シナンジュ」は拘りを追求し、ハイクオリティなものを求めた結果、ちょっぴり?お値段も高めになっていますwただこういったクオリティを追求したタイプの、普段の手に取りやすいことを主眼においた商品とは少し毛色の違う商品を作ることで、今まで「食玩」に触れてこなかった層も入ってきてくれると思いますので、それも狙っています。

――「ハコビジョン」や「FW GUNDAM STANDart:シナンジュ」など、これまでの「食玩」にとらわれない商品が頻繁に発表されていますが、企画に関してはどのように進行しているのでしょうか。

広報T:我々としては非常に嬉しい質問ですね。企画の際は、何処が新しくて、何処が違うのかという所をメンバー全員で突き詰めていきますので。「シナンジュ」でいうと、通常の商品と異なる造形、着色、台座などのモニュメントと…この商品独特の要素を、どう表現したらお客様に伝わるのか…というのを決定するまでにかなり頭を悩ませました。そもそも造形があがるまでも長かったんですけどwああでもない、こうでもないと。



開発S氏:元々「FW GUNDAM STANDart:」シリーズは、「モビルスーツの立ち姿の状態をかっこよく表現する」をコンセプトに7年ほど続けています。またモノアイなども光ってなく、起動していない停止状態を表現しています。そこで、「立ち姿を表現しつつ「シナンジュ」がもっともカッコいいポージングはどこだろうか」というのを考えました。その結果、浮遊している姿に辿り着いたんです。機体の固定位置とともにお値段も高くなりましたが……(笑)

全員:爆笑

――最近だと「GUNDAM COSMIC LIGHT」も発表されましたよね。

開発S氏:あれも価値の追求で、LEDを使ってディスプレイを楽しむ新しいスタイルを、「こういうのはどうでしょうか」というお客様に対して問いかけています。因みに、どういった所に興味を持たれたんですか。


――発想が目から鱗というか、「食玩」ではなく普通に売れば良いのにと。

開発S氏:そう思っていただけることが我々が新しいものに挑戦する理由で、「なぜ食玩で出すんだろう」という疑問の数だけ、あらたなチャンスがあると考えています。

あと実は「食玩」って毎週新商品があるんですよ。

広報T:「食玩」売り場に行くと、興味を惹かれる、面白いものがきっと見つかると思います。

――もし今後、また面白い商品や展開などありましたら、教えて頂けないでしょうか。

広報T:実は、「食玩」の限界に挑戦する商品を作っています。既に話題になっていますが、今度デスクトップサイズの「ネオジオング」を「食玩」で出します。詳しくはまだ話せませんが、徐々に情報を出していきますので、お楽しみにということで。


営業W:また「ワンピース」の「メラメラの実」をリアルサイズで再現した「食玩」も登場します。こちらもクオリティはよいので、ぜひご注目下さい。

――ありがとうございました。


「FW GUNDAM STANDart:シナンジュ」が「食玩」で出される理由などが明らかとなった今回のインタビュー。また今後の展開では、かなり注目を集めそうな製品が控えているようです。普段はそれ程意識して見なかったコンビニなどの「食玩」コーナーですが、何かのついでに覗いて見ると、意外な発見があるかもしれませんね。

(C)創通・サンライズ
(C)BANDAI 2014
《栗本 浩大》
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