生前、常にエッジの効いたゲーム開発を続け、前回のBitSummitで主催者のジェームズ・ミルキー氏から「彼の生き方こそがインディーゲームスピリットの体現」と評された故・飯野賢治氏。そんな飯野氏と生前から親交のあった飯田氏は、生前に書き残された企画メモがあることを知り、その思いを引き継ぐことを決意。クラウドファウンディングでの資金調達に乗り出しました。
資金調達はモーションギャラリーで3月20日より開始され、60日間で1500万円の調達金額を掲げています。同サイトでの過去の最高調達金額は映画『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』の1463万円で、過去最高金額をめざすことになります。開発は飯野氏の会社、ワープの主要メンバーが再結集したワープ2が担当し、飯田氏がチーフディレクターを務めます。
『アクアノートの休日』『太陽のしっぽ』と自由な作風で知られた飯田氏と、『Dの食卓』『エネミー・ゼロ』でゲーム業界の風雲児と言われた飯野氏は90年代後半、インタビューや対談などでメディアを賑わしました。当時はゲーム開発が今ほど大規模ではなく、ゲームクリエイターの作家性が注目されていました(その意味では今のインディーゲームムーブメントと近しいものがあります)。そうした時代を共に生きた者同士として、最後の企画を実現したいと飯田氏は言います。
もっとも「なんだか重たい宿題をもらっちゃったなぁ」という、何とも言えない複雑な思いもあるという飯田氏。クラウドファウンディングでの資金調達も、その重荷をできるだけ多くの人に分担してもらいたい・・・そんな思いがこめられました。もっとも、期限内に目標金額が集まらなければ、開始の前に終了してしまう本プロジェクト。まずは一人でも多くの人に、その存在を知ってもらいたいと話しました。
飯野氏は生前、平行世界に強い関心を示していたということで、本作はその一つの世界を舞台にしたものになるとのこと。『KAKEXUN』というタイトルからも分かるように、ゲームメカニックとしては計算がテーマとなり、ゲームの結果で巨大な山を登っていくような作品になるとのこと。辛い山を登った先に何があるのか。人生のメタファーにもなっているようでした。
余談ながら筆者が十数年前まで在籍していた「ゲーム批評」という雑誌には、「エビスからの手紙」という人気連載があり、故・飯野賢治氏に筆をとっていただいていました。飯野氏も編集部に遊びに来られていました。自分はまだペーペーでしたが、いろいろ勉強させていただきました。当時から年齢不詳な方でしたが、後に自分と同世代(一つ年上)と知り、改めて驚かされたことをよく覚えています。
制作決定はクラウドファウンディングの結果次第です。末席ながら飯野氏と同じ時代の空気を、メディアという立ち場から共有した者として、行く末を見守りたいと思います。
関連リンク
編集部おすすめの記事
特集
その他 アクセスランキング
-
佐山善則氏による「ガンダム」ディスプレイデザイン画集が3月31日発売―「閃光のハサウェイ」「UC」「THE ORIGIN」が収録
-
映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」公開5日で興行収入が10億円突破!観客動員は60万人を超えるヒット
-
スシローが「ジョジョの奇妙な冒険」とコラボか?キャラを寿司ネタに置き換えた「バーーーン」など、7枚もの画像で匂わせ
-
「カービィカフェ」に『エアライダー』モチーフの新作デザート! 可愛いワープスター型のフレンチトーストが2月4日より提供
-
「ガンダム ジークアクス」シイコ・スガイ、ネット流行語100で第4位にランクイン―たった1話の登場ながら、並み居るキャラを抑えての大躍進
-
Switchで遊べるヴァンサバ系ゲーム5選!強化しまくって大量の敵を一掃する「俺TUEEE!」が超気持ちいい
-
『ダンガンロンパ2』をアニメ化しない理由とは? 小高和剛「あのキャラ達の物語はあれでお終い」
-
最も人気の高い『ペルソナ』ナンバリングはこれだ! 上位3作が約3%差の熾烈な争い─派生作もジャンル別で激突【アンケ結果発表】
-
『天穂のサクナヒメ』の攻略に、農林水産省の公式サイトは本当に役立つのか? 参考にしながら実際に稲作してみた
-
【特集】ゲームを遊びながら食べるのにピッタリなお菓子11選、最強の“ゲームおやつ”は…!





