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【レビュー】名作が手のひらでよみがる『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D』(ネタバレナシ)

『ゼルダの伝説』ファンであれば誰もが名作と呼ぶと言っても過言ではない『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が、13年の時を経てニンテンドー3DSで復活しました。

任天堂 3DS
ゼルダの伝説 時のオカリナ3D
  • ゼルダの伝説 時のオカリナ3D
『ゼルダの伝説』ファンであれば誰もが名作と呼ぶと言っても過言ではない『ゼルダの伝説 時のオカリナ』が、13年の時を経てニンテンドー3DSで復活しました。



6月16日に無事発売され、現在多くの方がプレイ中かと思われます。今回のレビューはクリアした時点でのあれこれを綴ってみます。もちろんネタバレナシでお届けしますので、ご安心ください。

■基本的にはN64版を踏襲
サウンド、音声、地形、バランスなどは基本的にオリジナル版を踏襲。意図的にそうしつつも、グラフィックは現代風にブラッシュアップ。特に多くのプレイヤーを挫折させたことでも有名な「水の神殿」がかなり手が加えられています。フレーム数は20→30となっていますが、わからないレベルに調整されている為、見た目ではほとんどわかりません。

■今遊んでも普通に楽しい
13年前に発売されたゲームですが、いま遊んでも全然色褪せない面白さがあります。当時プレイしていた人も記憶が曖昧になっている方も多いでしょう、新鮮な気持ちで遊べるに違いありません。もちろん初プレイの方も楽しめます。「リンクの家」と「時の神殿」に設置されたシーカーストーンからヒント映像を見ることで、詰まった時にヒントになるかも。
(見ないでプレイすることも可能です)

■アイテム操作は快適に
タッチスクリーンにアイテム画面を表示することで、タッチ操作による素早いアイテムの付け替えが可能になりました。XとY、I、IIの4つに割り振ることが出来ます。また、「アイアンブーツ」と「ホバーブーツ」はアイテム扱いになりました。付け外しがワンタッチ。

■気が付いたあの肖像画など、細かい変更点
N64版では、マリオ、ピーチ姫、ヨッシーなどが描かれた肖像画がハイラル城のとある窓から見られましたが、そこは時代にあわせて差し替え。今回はドカンのような絵が確認出来るだけに留まっています。また、ロンロン牧場の住居2階にあるツボを壊すとマロンが描いたと思われるラクガキや、とある場所の木箱を壊すと『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』のリンクが描かれたポスターがあったりなど、スタッフの遊び心で描かれた絵も。ぜひ探してみてください。

また、気が付いた方もいるかもしれませんが、ナビィの一人称がアタシから“ナビィ”に変わっています。ゲーム中、何か違和感があると思ったら、これでした。
(サリアの歌でナビィと話すと確認出来ます)
N64「そう・・・?じゃ、アタシと話す?」
3DS「そう・・・?じゃ、ナビィと話す?」

■読める?ハイラル文字
『ゼルダの伝説 風のタクト』で初登場した「ハイラル文字」、以降のシリーズでもたびたび登場しましたが、本作にも登場します。ハイラル城下町やロンロン牧場、看板やポスターなどに記載されています。解読出来たらかなりのゼルダファンでしょう。

■ロード時間
3DSのゲームではよく見かけるロード時間ですが、『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D』では起動時の数秒以外はありませんね。非常に快適です。他のゲームも見習ってほしいくらいです。

■無くなってしまった要素
振動パックを装着した状態で怪しい場所をぶるぶる教えてくれた「もだえ石」が物理的に使用できない為、3DS版では「ひびき石」に差し替え。秘密がある場所で音が鳴ってお知らせしてくれます。

■新要素・ジャイロセンサーを使った操作
ニンテンドー3DS本体を動かすと、画面もそれに連動して動きます。まるでプレイヤー自身がリンクになったかのように感じると思います。パチンコや弓など、プレイヤー視点になるアイテムもあります。が、これが邪魔になる場合もしばしば。これはオプション設定でオフにすることが出来ます。
(※セーブ画面の下にあり)

■クリア後が本番
本編をクリアすると、『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D 裏』(通称:裏ゼルダ)が解禁。鏡写しになった世界となり、敵から受けるダメージは2倍、ダンジョンはより難しくなった上級者向けとなります。

元々は64DD用に作ったものを、ゲームキューブに移植して『ゼルダの伝説 風のタクト』の予約特典として配られたもの。世界が反転しているのは3DS版からの仕様となっています。

■遊びすぎにナビィから注意
1時間くらいゲームをプレイすると、ナビィが「疲れちゃった」とプレイヤーに語りかけてきます。立体視でプレイすると通常ゲームプレイより目が疲れやすいので、適度な小休止を。
(もしくは3Dボリュームを切るなど)

■総評
4800円でこれだけ詰まって遊べれば、かなり遊び応えあります。リメイクですが、適度な年数が経過しているので新作のように感じました。ノンゲームではない、ゲームらしいゲームですので、ゲーマーの方にもオススメです。3DS持っているなら買ってソンはありませんね。もちろんゼルダファンなら買いです。

強いて言えば、『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』や『ゼルダの伝説 大地の汽笛』のように、「すれちがい通信」を使った何かオマケ要素があればと思いました。「すれちがい通信」を本体内蔵にするということは任天堂自身が提案した機能なのに、まったく使われてない状態です。サードーメーカーに道を譲っているといったところでしょうか。

N64のゲームがもう携帯ゲーム機で普通に遊べる時代になったんですね。『スターフォックス64』も3Dで復活しますし、13年前は想像も出来ませんでした。リメイクばかりも困りものですが、たまにはいいかなと思います。願わくば、このシステムを使って『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』のリメイクや、新作を作ってほしいですね。


どんなゲームにも言えるのですが、立体視は無理にMAXにする必要はありません。ボリュームを調整して、プレイヤーの状況に応じていじるのが一番ベストかなと思います。個人的には半分くらいが丁度良いかなと感じます。


『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D』は、好評発売中で価格は4800円(税込)です。

(C)1998-2011 Nintendo
《》
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