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今どきゲーム事情■中村彰憲:あのチェルノブイリ原発を完全再現した『S.T.A.L.K.E.R』続編、ついに8月リリース!

〜『Prologue S.T.A.L.K.E.R:Clear Sky』、昨年のE3から

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今どきゲーム事情■中村彰憲:あのチェルノブイリ原発を完全再現した『S.T.A.L.K.E.R』続編、ついに8月リリース!
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『Prologue S.T.A.L.K.E.R:Clear Sky』(以下、『Clear Sky』は、『S.T.A.L.K.E.R 』に続いて開発が進む『S.T.A.L.K.E.R』シリーズの第2弾。時間軸的は、タイトルにも『プロローグ』とあるように、前作の1年前と設定されている。今回の物語のカギとなるのは「STALKER War」と呼ばれるSTALKER同士の派閥争い。世界中にコアなファンを生み出した本作は、技術、ゲームデザイン、それぞれの側面から大幅な改変を加えている。

STALKER派閥間の熾烈な争い
Copyright (c) 2008 GSC Game World All rights reserved. Developed by: GSC Game World. ※クリックで拡大画面を表示


まず、技術だが、新作を開発するにあたり、自社開発のエンジンも「X-Ray 1.5」として大幅に拡張した。グラフィック面では、DirectX10対応、描画能力の飛躍的向上を進めることで、タイル1枚から着弾後の傷穴までリアルに再現している。これらは確かに欧米企業開発のFPSでは当たり前になってしまった技術ではあるが、ウクライナでも、これら欧米諸国のゲームとほぼ変わらないペースで技術的革新を進められる、という事実は特筆に値する。

『Clear Sky』でのエンジンの大幅なアップグレードで向上したのは、グラフィック能力だけではない。あらたにさまざまな物体も破壊可能とし、プレイヤーはより多くのインタラクティビティを楽しむことができる。これはゲームプレイ時の戦略性にも反映されており、壊れやすい物体は敵の攻撃で粉砕されてしまうので、攻撃を回避する際も単に物影に隠れれば良いというわけではなくなった。このように「正確な質感を持った物体を随所に配置する」ことで世界をよりリアルに演出している。

前作でもおなじみのトレーダー。よりリアルな描写になった
Copyright (c) 2008 GSC Game World All rights reserved. Developed by: GSC Game World. ※クリックで拡大画面を表示


さらにGSCとして重視したのが、AIだ。NPCによるグループ行動がより強化されたうえに、各NPCもそれぞれが自律的に判断しそれにもとづいた「戦略」が打てるようになっている。昨年のE3デモでは、廃墟の中で敵からの攻撃を防戦しつつ、これらを殲滅する、というものだったのだが、そこでは、すでに実装が進んでいるAIが披露されていた。NPCグループ単位で移動する際、「安全」か「危険」などを察知し、状況に応じて前進するペースを落とすということも可能となっている。サポート側のユニットも同様に、すぐれたAIを実装する予定で、たとえ離れ離れになっても、プレイヤーキャラクターを探し出し跡を追う、といったことも可能なようだ。

個性豊かなSTALKERたち
Copyright (c) 2008 GSC Game World All rights reserved. Developed by: GSC Game World. ※クリックで拡大画面を表示


また、破壊可能な物体を察知して回避する機能や、自ら手りゅう弾を用いてプレイヤーキャラクターを攻撃する、という機能も搭載されている。派閥同士の戦闘がその場で繰り広げられていたが、絶妙な駆け引きが可能となっているのだ。もともと「A-Life」システムを実装し、チェルノブイリ原発を中心としたエコシステムを開発しようというGSCらしい発想と言えよう。

一方、ゲームデザインの改変も進められている。前述のようにゾーンの世界も前作より1年前という設定であることから、全体的に手を加え、見た目にはまったく違う雰囲気にしているという。当然ながら、探索可能なあらたなエリアも追加されており、単にストーリーを追うだけではなく、ゾーン内の徹底的な作り込みと、その世界の住人になりきれるという奥深さは『Clear Sky』でも健在だ。


■PRマネージャのオレッグ・ヤボースキー氏に聞く『Clear Sky』の開発状況

《中村彰憲》
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