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「自分はホラーが苦手だ」と思い込んでいたゲーマーが『サイレントヒル』を遊べるようになるまで。ホラーゲームを楽しむために意識したこと

怖いけど、気になっていたホラーゲーム。

ゲーム コラム
「自分はホラーが苦手だ」と思い込んでいたゲーマーが『サイレントヒル』を遊べるようになるまで。ホラーゲームを楽しむために意識したこと
  • 「自分はホラーが苦手だ」と思い込んでいたゲーマーが『サイレントヒル』を遊べるようになるまで。ホラーゲームを楽しむために意識したこと
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今年30周年を迎えた『バイオハザード』やシリーズの復活を果たした『サイレントヒル』、文字を読んで物語を進める『弟切草』や童話のような悪夢世界を探索する『リトルナイトメア』など「ホラーゲーム」は様々なジャンルとして展開されています。

しかし、「自分には怖くて手が出せない……」という方もいるのではないでしょうか。

『バイオハザード ディレクターズカット』(1997)

筆者もごく最近までは「気になるけど、怖いの苦手だからな……」と思って避けていました。ですが、ある事をきっかけにホラーゲームをプレイしてみたら意外と遊べたどころか、むしろ楽しんで遊べたのです。では何故「ホラー」を苦手だと思っていた筆者がホラーを楽しむ事ができ、また今では自ら進んでプレイするようになったのでしょうか。

今回は、最近ホラーゲームを遊び始めた人目線からのホラーゲームの「楽しみ方」、また「立ち向かい方」を筆者の経験を交えて紐解いていきます。本記事には過度に怖い画像は出てきませんので、苦手な方もご安心を

大きなきっかけは『Mouthwashing』と、ある一本の映画

まず、何故筆者がホラーを「苦手」だと思っていたかの理由と原因を振り返ります。幼い頃に興味本位で観た「ほんとにあった怖い話」のとあるエピソードのあまりの怖さに大号泣し、しばらく夜一人でトイレに行けなくなった……という経験がトラウマと化していたからです。

断片的に覚えている部分から推測するに、おそらく該当する回は「真夜中の徘徊者」(2003)と「6番の部屋」(2006)だと思うのですが、確認する勇気はまだ出ないため正確かは分かりません。細かい話の内容などは覚えていないのですが「とにかく怖くて嫌だった」という鮮烈な記憶を植え付けられました。年数が離れているのは「強がってもう1回チャレンジしてみたけど、やっぱり怖くて号泣した」からです。

その後も、気になりはするけれど“あの思い出”が脳をかすめ「映像が無いなら……」と「怪談レストラン」のあまり怖くなさそうなものを図書室で借りて読み、寝る前に思い出して不安になったり、ギャグもあるからそこまで怖くないかも?とオカルト要素の多い「TRICK」を観てみたり、あまり怖くなさそうな都市伝説のネット記事を読んでみたりと、お湯につま先をつけて温度を確認するかのように興味だけはあり続けていました

そしてゲームをプレイするようになると当然「ホラーゲーム」も目につくようになります。ですが「怖いの苦手だからな……」と二の足を踏み、そのまま後回しにする事が最近まで続いていたのです。学生時代ですと、驚かしが少なく不思議な世界のビジュアルが特徴的な『ゆめにっき』や、怖くてもうやりたくない(やはりホラーが苦手だと思った)けどダークな描写に惹かれた『魔女の家』をプレイしたくらいでしょうか。

『ゆめにっき』(2004)

このように興味だけは昔からあった上に『魔女の家』などもクリアしていたため、この時点で「ホラーがいける人」ではあったのかもしれません。ですが「自分はホラーが苦手だ」という意識はずっと持ち続けていました。

そんな中、筆者が注目していたパブリッシャー「CRITICAL REFLEX」からあるゲームが発売されます。そう、『Mouthwashing』です。

『Mouthwashing』(2024)

こちらのゲームは、宇宙で遭難してしまった貨物船の搭乗員5人がどのような運命を辿るのか、また何故このような事態に陥ったのかを描いた一人称視点のホラーゲームです。
苦手意識はあるけど、気になる……という2つの気持ちで揺れますが、短そうだからとりあえずやってみよう、とプレイを決意。

そこにはローポリグラフィックで描かれた、時に美しさも感じるような息苦しい空間と、極限状態に追い込まれどうしようもなくなってしまった人間達の姿、そのクルー達に根ざす問題や語られずとも今まで歩んできた人生を思わせるキャラクターの描写、主人公の目線を通すことで感情移入することも傍観者にもなれる「体験」があったのです。

この『Mouthwashing』をプレイした事によって「もしかしたらホラーって、ただ怖がらせるだけじゃないのでは?」と次第に考えるようになっていきます。

『Mouthwashing』が発売された翌年となる2025年に「サブスタンス」という“ボディホラー”の映画が日本で公開されました。元トップ女優の主人公「エリザベス」は年齢を理由に仕事を失ってしまうが、再生医療「サブスタンス」に手を出すことで若く美しい身体「スー」を手に入れる。しかしその身体は「一週間毎に交代しなければいけない」というルールがあるのだが……というお話です。スー役のマーガレット・クアリーは『デス・ストランディング』の「ママー」も演じています。

『デス・ストランディング』(2019) 画像は2021年のディレクターズカット版。

気になるけどホラーだしな……と一瞬悩みましたが、『Mouthwashing』をあんなに楽しめたのだから、と初めて「ホラー映画」を映画館に見に行く事を決めます。

劇場の席に座り映画が始まると、そこには強烈な「痛み」と「恐怖」の映像が広がっていました。ですが、その「痛み」には“意味”があり、それはこの「痛み」を表現する上で必要なもの、なるべくしてなった姿だ。と「エリザベス」の姿を見て感じたのです。エリザベスは元トップ女優という筆者とは立場や境遇、年齢など何もかもが違う存在ですが、彼女の感じる痛みと恐怖には強い「共感」を覚えました。

『サブスタンス』は、この気付きの体験含め筆者の中でもかなりお気に入りの映画になりましたし、『Mouthwashing』をプレイし『サブスタンス』を鑑賞したことで「ホラーは様々なテーマや物語を描けるのでは」という価値観の変化が筆者の中でハッキリと起こったのです。

そこで、以前から気になっていた『サイレントヒル』シリーズをついに遊び始めることにしました。

いなくなった娘シェリルを探し出してください。

ホラーゲームの中でもかなり怖い部類である『サイレントヒル』をプレイするのには勇気がいりましたが、いざ足を踏み出してみると、体力・弾薬管理の絶妙なバランス、当時のポリゴンで描かれた不気味ながらも美しい鉄と錆の世界、そして実験的な音楽に、怖さよりも面白さを感じていました。特に山岡晃氏の「音楽」が与えるインパクトは“凄まじい”としか言いようがありません。

『サイレントヒル』(1999)

何かを金属で叩き、削るような音、加工された人の声、地を這うような重低音……。と、『サイレントヒル』の音楽は他のゲームではあまり聞けない音で溢れています。そんな背筋が凍るような音を聞きながら、筆者は「こういう音を聞くと、人は怖いと感じるのか」と、恐怖を感じる音とは何かを分析し、楽しんでいたのです。

こうした捉え方ができたのは、筆者が普段から「Machine Girl」などのブレイクコアを好んで聞いており、不快とされるノイズ音さえも「心地よさ」や「面白さ」として受け入れる土壌があったからかもしれません。

しかし、『サイレントヒル』の音楽は恐怖を煽る音だけではありません。マンドリンの音色が哀愁を誘うテーマ曲「Silent Hill」や、教会でのひとときの安らぎが心地良い「Claw Finger」のように、優しく切ない音色も大きな魅力です。
怪物が彷徨う町の中、赤く黒い裏世界と不安をかき立てる音にさらされ続けているからこそ、こうした旋律が私たちプレイヤーに癒しを与え、より印象に残るのです。

どのような音が人を心地よくさせ、また不安にさせるのか。そんな工夫が凝らされた音に耳を傾けるのも、ホラーゲームを楽しむ要素のひとつなのだと『サイレントヒル』をプレイした事によって気付かされました。

『私はね、マリアっていうの』 彼女は微笑む。 亡き妻と同じ、その顔、その声で。

サバイバルホラーとしてのリソース管理やビジュアルだけでなく、音楽面でも楽しめた『サイレントヒル』。気が付けば全5種類のエンディングも回収しており、そのまま『サイレントヒル2』も遊ぶことにしました。

『サイレントヒル2 最期の詩』(2002)

そしてその『サイレントヒル2』によって、「ホラーは様々なテーマや物語を描けるのでは」と芽生えていた価値観が決定づけられる事になります。そこで描かれる人が何に恐怖を感じるか、というテーマは我々の生活に物凄く密接しています。主人公の「ジェイムス」も、筆者とは何もかも違う。しかし、ジェイムスの抱える恐怖や葛藤、そして後悔はいつか自分にも訪れるものではないか。とゲームという形で示されることにより想像し、自分の意識も一体となり得る。

『サイレントヒル2』には、筆者がゲームとフィクションの物語を愛し、遊び続けている理由があり、またその後のホラーゲームに多大な影響を与えていることが分かったのです。

『Mouthwashing』や『サブスタンス』、『サイレントヒル2』のように、ホラーは人間の内面や抱える問題と苦しみを描くのに物凄く適したジャンルです。取り扱うテーマを描くにあたって結果的にホラーになったとも言えるでしょう。そして、その問題や苦しみに立ち向かう勇気をもらうこともできます。

『サイレントヒル2』では、それぞれが抱える「問題」への解決策が提示されることはありません。簡単に解決できるものではないからこそ、ジェイムス達は苦しむのですが、例え解決策が出なくとも痛み」を「共有」することは“癒し”に繋がるのです。そこに痛みがある、と自分ではない他者から作品として示される。痛みを認められることは、ひとつの救いであると言えます。過酷な現実を生きる我々にとって、このような作品は生きる“力”になるはずです。

リメイク版『サイレントヒル2』(2024)

このように、ホラーは物語や人の内面を深く掘り下げることができます。この物語とキャラクターは、一体何を伝えようとしていたのか。そうした作品が意図したメッセージを読み解く事が好きな方にぴったりな作品が「ホラー」には眠っているかもしれません。

“シルシ”ってうわさ、知ってる?

ホラーへの苦手意識はどこへやら。この後も『サイレントヒル3』『サイレントヒル4 ザ・ルーム』をすんなりとクリアし、すっかり「ホラーゲーム」が遊べるように。「こんなに好きな要素が詰まっているのに、何故今まで避け続けていたのだろう」と不思議に思いさえしますが、それほど幼少期の強烈な刷り込みを払拭するのは難しく、時間がかかることだったのです。

『サイレントヒル4 ザ・ルーム』(2004)

ここからは、ホラーゲームができるようになってから気付いた「ホラーゲームの良さ」また「楽しみ方と立ち向かい方」を考えていきます。

実は、今の価値観に変わる前に遊んでいたホラーゲームがありました。それは心霊ホラーADVシリーズの『死印』『NG』そして『死噛 ~シビトマギレ~』です。
こちらをプレイした主な理由は「アドベンチャーゲームが好きだから」「生活に支障をきたすほど怖くはなさそうな気がするから」。ですが、こちらの3作には「ホラーゲームの楽しみ方」として筆者の中で重要な要素があったのです。それは「登場人物への興味」いわゆる「キャラクター萌え」です。

『死印』(2017)
『NG』(2018)
『死噛 ~シビトマギレ~』(2022)

『死印』はキャラクターデザインの純生文屋氏によって描かれる艶のあるイラストと、友野るい氏の美しくも恐ろしいゲーム内イラストで、目を引くキャラクターが数多く登場します。『NG』では主人公とバディの選択によって分岐するストーリーなどの「関係性」が描かれ、『死噛 ~シビトマギレ~』では『死印』のキャラクターが多く登場し、より登場人物のパーソナリティが垣間見える描写が増えています。

『死噛 ~シビトマギレ~』(2022)

つまり「ホラー」や「怪異」よりも「キャラクター」に興味を持っていました。「登場人物への興味」で怖さを乗り越えようとし、実際に乗り越えて遊ぶことができたのです。これは、先ほど提示した「人の内面を映し出すホラー」にも通じます。

例えば、筆者は『死印』だと大人びた小学生の「吉田つかさ」くんや、医者だけど不健康そうな見た目の「大門修治」先生。有名な占い師で霊能力者の「安岡都和子」さんがお気に入りです。皆出てきた瞬間から「良いな……」と思っていましたし、ビジュアルが好みであれば当然、本人のプロフィールや性格についても興味を持ちます。その為ならば、たとえ怖くてもプレイの手を止めるわけにはいかなかったのです。

『死印』(2017)

筆者と同じように好きなキャラクターの為なら頑張れる、この人の事をもっと知りたい、というモチベーションが高い方は「キャラクター」から「ホラー」に手を出すのもよいのではないでしょうか。

アクマを ころして へいきなの?

さらに、もともと『DOOM』や『真・女神転生』シリーズといった血みどろなゲームが大好物。ホラーも恐怖を扱う以上「」という概念は避けて通れません。「死」の定義は多岐にわたりますが、「死」の近くには「」や「暴力」が潜むもの。そのため、ゴア描写が豊富な傾向にあります。それは、フィクションにおける「暴力」が大好きな筆者にとって、次から次へと趣向を凝らした「暴力」が見られる魅力的なジャンルだったのです。

『DOOM Eternal』(2020)
『真・女神転生III-NOCTURNE』(2003) 画像は2020年のHD REMASTER版。

『真・女神転生』シリーズの特徴でもあるビターな結末や救いのない物語。どこか悪趣味ささえ漂うダークな展開も筆者の大好物。こちらも、ホラーによくみられるものです。
以前の筆者と同じように「苦手だけど気になる」と思っている方は、まずはこうした要素を含む作品から、少しずつホラーへの距離を縮めるのも一つの手かもしれません。

『killer7』(2005)
『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』(2002)

恐縮だが・・・

このように楽しく遊べている一方、幼い頃のように泣き出すほどの恐怖を感じなくなったのは、なんだか寂しい気持ちもあります。まあ、大人になってから一人でトイレに行けなくなるのも困るのですが……。

これまでプレイしたホラーゲームはアドベンチャーゲームを除くと「敵と戦う」作品に偏っているため、それも理由かもしれません。『バイオハザード』シリーズもプレイしたのですが、「ゾンビ」の事を「倒すべき敵」としか思えず、怖いと感じることはありませんでした

『バイオハザード ディレクターズカット』(1997)

その原因を考えてみると、もしかしたら『ブラッドボーン』や『バイオショック』をプレイしたおかげで、敵を敵とだけ認識する力が強まってしまったのかもしれません。ボスに完膚なきまでに叩きのめされた記憶が強すぎてホラーの棚に入れていませんでしたが、『ブラッドボーン』はれっきとした「コズミックホラー」ですし、『バイオショック』も「レンチ」を手にした瞬間、気持ち的には無敵になってしまうためホラーであることを忘れていました。

『ブラッドボーン』(2015)
『バイオショック』(2007)

敵との戦闘があるホラーゲームに限った話ではありますが、もし「化物」や「怪異」に恐怖で足が止まってしまうなら、「アクションゲームの敵」だと脳内で変換してみてはいかがでしょうか。血が出るなら殺せる(If it bleeds We can kill it)という言葉にあるように、一度倒してしまえば案外怖くなくなるものです。それが出来ないから怖いんだよ!という話だとは思うのですが……。

戦闘要素のあるホラーとして、手はじめに『バイオショック』をプレイしてみるのもいいかもしれません。レンチを振っていればたいていの事は解決しますし、『バイオショック』は数々の作品に影響を与えた名作のひとつ。ホラーだけでなく、ゲーム史を追うという観点からも楽しめるはずです。

『バイオショック』(2007)

絶 対 的 恐 怖。

こうしてホラーゲームをプレイし続けていると、ある事に気づきました。それは「ジャンプスケア」にも良し悪しがあるということです。もともとホラーを避けていた事もあり、ジャンプスケアに対しても「ただ驚かされるだけで嫌だ」という先入観を抱いていました。
ですが、『バイオハザード2』をプレイした時に「このジャンプスケアは好きだ」と感じたのです。

『バイオハザード2』(1998)

では何故『バイオハザード2』のジャンプスケアが好きだと感じたのか?筆者があまり好きではないと感じた『サイレントヒルf』のジャンプスケアと比較して分析してみます。
まず、『バイオハザード2』は固定された視点でラジコン操作を行い、銃をメインに扱います。一方の『サイレントヒルf』は3Dアクションで近接戦闘がメインと、どちらもアクションゲームとしての側面が強いホラーゲームです。

『サイレントヒルf』(2025)

『バイオハザード2』の驚かしは、歩いていると突如窓から手が飛び出してきたり、強敵の「リッカー」が大きな音とともに天井から落下してきたりとバリエーション豊か。そして、驚かされた後でもそのまま駆け抜けて「回避」することも、武器で「反撃」することも可能です。
ですが、『サイレントヒル f』の驚かしは「アヤカカシ」による奇襲攻撃がほとんどで回避のタイミングもシビア。叫び声を聞いた瞬間に「回避」を押すと早すぎてタイミングが合わず、捕まると「反撃」する術もなく長めの拘束ムービーを見ることに。死亡時ならこれくらいあってもいいのですが、筆者はこの「介入できない時間の長さ」にフラストレーションを感じていました。

『サイレントヒルf』(2025)

リメイク版の『サイレントヒル2』にも「マネキン」による驚かしはありましたが、そちらは対応できなくても一瞬殴られるだけで気になりませんでした。それに、驚かしというよりは『ダークソウル』の角待ちに近い感覚です。『バイオハザード RE:2』もゾンビに噛まれるムービーはありますが、今のは対処できなかった自分の落ち度だという納得感があるので、あまり気になりません。
「ホラーゲーム」なので嫌な演出が入るのは理解できるのですが「アクションゲーム」として捉えていると、『サイレントヒルf』の反撃しづらくテンポが損なわれる演出が後に発生しやすい「ジャンプスケア」は好きになれなかったのです。

また、『バイオハザード2』のジャンプスケアはちょうど気を抜いている絶妙なタイミングで訪れます。ひと通り周囲を探索しゾンビも倒し終え「新しい鍵も手に入れたことだし戻るか~」と引き返したタイミングで突然目の前に落下し襲いかかるリッカー。完全に油断していたところから身が引き締まり、ゲームプレイによいメリハリを与えてくれます

『バイオハザード2』(1998)

今回はアクションゲームの観点からみたジャンプスケアだったため、そうでない場合はまた違ってくるかと思いますが、嫌われがちな「ジャンプスケア」もただ驚かせるだけでなく、考え抜かれたタイミングで、ゲームやプレイヤーの感情をコントロールしているのです。そこには制作者の“こだわり”と、いかにプレイヤーと呼吸を合わせられるかが見られるポイントだと言えるでしょう。

知らないって、“楽しい”

これまであげてきたホラーゲームの良さや楽しみ方、立ち向かい方をまとめてみると

  • 人が恐怖を感じる「」が何なのかを探る楽しみ

  • 人間の抱える問題や苦しみ、内面を映し出す「物語やテーマ」の良さ

  • ビジュアルから入る「キャラクター萌え」的な楽しみ方

  • フィクションならではの「暴力」と「悪趣味さ」を楽しむ

  • ホラーゲームの敵を「アクションゲームの敵として」見る

  • ジャンプスケアは「タイミング」が命!

になります。

これらを意識すれば、筆者のように「ずっと気になっているけど、なかなか勇気が出ない」「ホラーゲームが好きな素質は備わっているのに、苦手意識から避け続けている」人も遊べるようになる……はずです!
本記事では『サイレントヒル』の話が多かったのですが、もう少し怖さを抑えた短いタイトルもたくさんありますし、いきなりホラーでなく「ホラーに含まれる要素の多い作品」から遊ぶとより慣れやすいかと思います。

『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』(2021)
『Ghostwire: Tokyo』(2022)

まだまだ筆者のホラー経験値は低く、知らない事ばかり。自分が一体何を恐怖に感じ、また何故怖かったのか。何故怖くなかったのかを分析できるのも「ホラー」の魅力です。これからも様々なホラーゲームに挑戦し、多種多様な表現に触れて楽しんでいきます!

《もぐ水》
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