
ソーシャルVRプラットフォーム「Rec Room」の運営元・米Rec Room Inc.は2026年3月30日、同年6月1日をもってサービスを完全終了すると公式ブログで発表しました。
Rec Roomは約10年にわたり運営され、累計1億5,000万人以上が利用し、累計プレイ時間は約6万8,000年分に達しました。現在も毎月数百万人がプレイしています。
しかし同社は「人気にもかかわらず、コストが常に収益を上回り、持続的に利益を出せるビジネスモデルをついに見つけられなかった」と告白。VR市場の変化とゲーム業界全体の逆風が重なり、「まだ余力があるうちに、丁寧にサービスを畳み、共に築いてくれた人々に誠実に対応したい」としています。
壮大なビジョンが裏目に
GamesIndustry.bizの報道によれば、同社は2021年の資金調達ラウンドで1億4,500万ドル(約160億円)を調達し、企業評価額は35億ドル(約3,500億円)に達していました。
同社は「あらゆるデバイスで誰でも何でも作れるソーシャルUGCプラットフォーム」を掲げ、PC・VR・コンソール・モバイルの制作ツールに大規模な投資を実施。しかしCCOのキャメロン・ブラウン氏は2025年8月の公式ブログで、「実際に価値あるコンテンツを生み出していたのはほぼPCとVRのクリエイターだけだった」と振り返っています。モバイル・コンソールからは大量の低品質コンテンツが生まれ、レビューや全デバイス対応の技術的負担が膨れ上がる一方で、大規模プラットフォーム刷新「Rooms 2.0」も期待通りの成果を出せませんでした。
ブラウン氏は「ビジョンを実現するには小さすぎ、方向転換するには大きすぎる状態に陥った」とし、「ここ数年やってきたことは、チームにとっても会社にとってもプレイヤーにとっても機能していなかった」と述べています。
レイオフを経ても立て直せず
同社は2025年8月に従業員の約半数をレイオフし、「最も優秀なクリエイターの支援」と「プレイヤー体験の向上」への集中を打ち出して立て直しを図りました。しかし、結果として約7ヶ月後にサービス終了という結論に至った形です。
同社は既存会員への返金対応やクリエイター向けのデータダウンロード機能の提供など、段階的な閉鎖手続きを進めていく方針です。






