
VTuberグループ「ホロライブ」に所属しながら、アーティストとして圧倒的な存在感を放つ星街すいせいさん。2026年3月22日(日)に行われた8周年記念配信にて、自身の音楽活動をより深化させるための新事務所「Studio STELLAR(スタジオ ステラ)」の設立を発表しました。
大きな転換点を迎えた星街すいせいさんは今、何を考え、どのような未来を見据えているのか。メディア会見直後の彼女に、事務所設立の経緯からアーティスト活動への展望、見据える未来を訊きました。
◆「やりたい!」をすぐ形にするために―あえて自分のチーム(事務所)を作った理由
――本日はよろしくお願いいたします。まずは改めて、事務所設立おめでとうございます。記者会見では「ステップアップを考えた際の選択肢のひとつであり、最適なものだった」とお話しされていましたが、なぜ「事務所設立」という形が最適だと考えられたのでしょうか。
星街すいせい(以下、星街):ありがとうございます。他の選択肢の詳細についてはお話しできない部分も多いのですが、今のカバーとの良好な関係性を大切にしながら、自分のやりたいことを「ダイレクトかつスピーディー」に反映できる形を模索した結果、これが最適解だという結論に至りました。
――会見でも「スピーディー」という言葉が印象的でした。やはり活動においてスピード感は重視されているポイントですか?
星街:そうですね。私自身がすごくせっかちというのもあって(笑)「今これがやりたい!」と思った瞬間に動きたいタイプなんです。カバーも大きな会社になり、関わる人が増えたことで、各所への確認など必要なフローが増えるのは当然のことですし、それが悪いことだとは思いません。
ただ、そのフローの中で実現までに時間がかかってしまう際、「まだかな?」ともどかしく感じてしまうこともありました。他のタレントさんもやりたいことがたくさんある中で、自分ばかりを優先してもらうのではなく、自分のチームを作って、自ら活動を構築していく場を持ってもいいんじゃないかと思ったんです。
――事務所設立という大きな変化に、戸惑っているファンの方もいるかもしれません。改めて、「できなくなること」はあるのでしょうか。
星街:何か制限がかかったり、これができなくなったり……ということは基本的にないと思います。
◆「これまでの曲も、もちろん歌います!」音楽活動のスタンスは変わらず
――音楽活動については、今後は新事務所を中心に行われるとのことですが、楽曲制作のスタイルなどに変化はありますか?
星街:皆さんの目に見える形で劇的に変わることは、ほぼないかなと思っています。これまでも自分の意見や思いを反映しながら作ってきましたが、今後はそれをより突き詰め、深めていけたらいいなと考えています。
――これまでの楽曲も、変わらず歌い続けていけますか?
星街:はい!もちろんです!
――安心しました。個人的に「バイバイレイニー」が大好きなので……。
星街:あはは、ありがとうございます! 記者の方って「バイバイレイニー」がお好きな方が多いんですよね。
◆「ライブの頻度は上がるかも?」―如月千早に憧れる“花道”
――先月のKアリーナ横浜でのライブも拝見しましたが、トロッコなど演出の進化に驚かされました。今後、演出面で挑戦したいことはありますか?
星街:ホロライブだからこそできた演出もたくさんあります。新チームでは、さらに自分ができること、やりたいことを追求していきたいです。具体的にやりたいのは……以前、アイマス(アイドルマスター)の如月千早さんがライブで花道を歩いている姿を見て、ものすごく感動したんです。私もあんな風に花道を歩きたい!
――今後のライブ頻度についても気になるところです。
星街:頻度は上がっていくと思います。今告知されているツアーや、来年のMidnight Grand Orchestra(以下、ミドグラ)のライブも含め、今まで以上に皆さんの前に立つ機会は増えるはずです。正直、「私、最後まで走り抜けられるかな?」という不安が少しあるくらいには(笑)

――ミドグラのライブといえば、チケット情報に「スタンディング」とあったのが意外でした。
星街:実は私、それ知らなくて! ファンの方が「スタンディングじゃん!」って言っているのを見て、「本当だ!」って驚きました(笑)でも、星街すいせい単独のライブとミドグラのライブは、楽しみ方が違うのかもしれません。ミドグラの音楽は、スタンディングでぎゅうぎゅうになりながら聴くのが一番しっくりくる形なのかもしれない。
◆「星詠み」と共に歩む、果てしない旅の先
――公式ファンクラブ「星詠み」も設立されました。今後やってみたい企画はありますか?
星街:入会特典に(年額Premiumコース)会員証が発行されたり、ファンクラブ限定ラジオが既に始まっていたりします。チケットに申し込みできたりと、今後も推してくれている人が得をするような運用をしたいですね。
――ファンクラブといえば、多くのアーティストがFC限定ライブや会報誌、などを展開していますよね。
星街:ファンクラブ会報誌…みたいなものは作ってみたいですね!たくさんのグッズを作るのは大変かもしれませんが、できる範囲で挑戦していきたいです!
――最後に、新しいアーティスト写真についても伺わせてください。Twitter(現X)では「果てしない旅に思いを馳せた表情」と表現されていました。星街さんが見据える「VTuber文化の未来」についてお聞かせください。
星街:VTuberはまだどこか「フェイク」や「偽物」のように見られてしまうこともある時代ですが、決してそうではありません。一人の人間が、悩みながら、踏ん張って生きている姿を見せていくコンテンツなんだということを、もっと広く多くの方に伝えていきたいです。
私の活動を通じて、「表現者としての活動に、VTuberという形がアリなのかもしれない」と思ってもらえるような、一つの確かな選択肢にしていきたい。そう思って、これからも活動していきます!
――ありがとうございました!この先の活動も、楽しみにしています!

星街すいせいさんが選んだ「事務所設立」という道は、自らの表現をより純粋に、かつ最速でファンへ届けるための「攻めの選択」であるということが伝わってきます。
彼女が何度も口にした「スピード感」という言葉。それは、肥大化するバーチャルシーンのシステムに甘んじることなく、一人のアーティストとして常に新鮮な驚きを提示し続けたいという強い責任感の表れでもあります。
カバーとの信頼関係を維持したまま、自らのチームを持つことで機動力を手に入れた彼女の活動は、今後さらなる加速を見せるでしょう。新事務所という新たな翼を得て、今まさに「果てしない旅」の新章に突入したと言えるでしょう。











