
東京浅草橋のヒューリック浅草橋ビルにて開催された、シティコネクション創業20周年を祝う「シティコネクション20周年記念感謝祭」。多くの参加者が詰めかけたイベントのレポートをお届けします。
このイベントでは物販に加え、ジャレコが手がけてきたタイトルの広告や原画、未発売/未稼働、そして新作タイトルのプレイアブル出展、そして新作発表やビンゴ大会も行われました(シティコネクションは2016年にジャレコタイトルの権利を取得)。
小さいながらも見所沢山!多くの原画や広告資料が展示された会場
本イベントの会場はホールのホワイエを活用したものだったので、そこまで広くはなかったものの、プレイアブル出展機が集うコーナーやイベントスペースなど、かなり密度が濃い空間でした。
まず会場へ入ると左に物販のカウンターが、右にプレイアブル出展のタイトル達が鎮座。奥には『燃えろ!!プロ野球』で鳥居を形作った「燃えプロ!神社」やイベントスペース、ファンアートを展示する仕切り、そして各タイトルの原画や広告資料が読めるスペースがありました。



























未発売/未稼働、そして新作が揃うプレイアブル出展タイトルたち
会場では、ジャレコの未発売/未稼働タイトルとシティコネクションのリリース済みタイトル、そして今後リリースする新作タイトルのプレイアブル出展が行われました。ここではプレイできたタイトルを中心としたプレイレポをお届けします。

『RUSHING BEAT X: Return Of Brawl Brothers』
本作はベルトスクロールアクション『ラッシング・ビート』シリーズの最新作です。今回の試遊では、ストーリーモードをプレイしました。ゲームを開始すると『ラッシング・ビート』シリーズの歴史を紹介しつつチュートリアルへと突入。基本的には他のベルスクタイトルと同じように、登場する敵を倒し右へ進むという構成は変わりません。


基本操作はアイテム攻撃のX、ラッシング攻撃のY、通常攻撃のB、ジャンプのA。他にもアイテム選択機能などプレイヤーが取れる行動は多い印象です。
アクション自体は通常攻撃のコンボから打ち上げてエリアル(空中コンボ)を行うルートや、打ち上げた敵を地上で攻撃して運ぶルートなど複数存在。状況によって使い分ける必要があるために、戦略の幅は広い印象を受けました。



格闘モーションは少しばかり90~00年代ポリゴンベルスク的なクラシックな印象を受けましたが、それでも本作の面白さは十分にある印象です(ただ空中コンボ中のモーションは地上のがそのまま使われていたために、空中コンボ用のモーションが欲しいとも思えた)。
過去作繋がりの説明含めてストーリーも多く語ってくれますし、来年期待の新作の1つとして数えられるタイトルだと思えます。『ラッシング・ビートX』は、ニンテンドースイッチ2/PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに、2026年3月19日発売予定です。
『FZ: フォーメーションZ』
TGS2023より久々のプレイアブル出展となったグランゼーラ開発のサイドビューシューティングゲーム『FZ: フォーメーションZ』。今回の試遊では、前回のバージョンに加えてチュートリアルの実装などを含めて、ゲームそのものの完成度は高くなったように思えました。
大きな変化と言えばマニュアル欄にチュートリアル映像が新たに追加されたことでしょう。基本的なゲームプレイを映像で教えてくれるためシステムを理解しやすくなったのは嬉しいです。


またゲームプレイ開始前に自機の性能を一部強化できるモジュールが新たに登場。通常弾、ビッグバン、ミサイル、近接武器それぞれを5%ずつ強化可能となりプレイスタイルに応じた強さを求められるようになりました。他にも、発進シークエンスでは形態に応じた説明文が表示されるため理解度も向上しています。



ステージ1のゲームプレイそのものは、TGS2023版と大きく変わった印象は受けませんでしたが、補給エネルギーが体感で多く出現するようになったため、空中形態のミサイル攻撃や地上形態の近接攻撃など多くの場面で使用できるようになった印象を受けます。つまり、ミサイル攻撃など特殊技能を多く使い、さらに敵を沢山倒せるようになったのです。
他にも、ゲーム中のUIで新たに追加された項目があり、点数と高度計の間に5本のゲージがそれぞれ追加。プレイ中に明確に変化したと気付くようなものでなかったため、残念ながら今回の試遊ではその意味を判別できませんでした。


着実に完成度は上がっている一方で、出撃シーンにおけるコックピットのHUDの質素さや、予備動作無しに発射する雑魚の攻撃、上空で何が起きているのかわかりにくいこと、ステージ2道中に現れる隕石地帯が硬く破壊や回避が難し過ぎる、理不尽さが難しさに繋がっているため敵が多く出現しても難易度ノーマルとベリーハードの違いが小さいことなど、バランス調整面にはまだ期待したいところ。『FZ: フォーメーションZ』はPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに、2026年発売予定なので開発の進展に期待です。


『キメラビースト』
『キメラビースト』はジェレコの未発売シューティングゲーム。プレイヤーは、ある惑星にやってきた謎の生物イーターとなり他の生物を捕食し、そのDNAを取り込み形態変化させながら進むというもの。

Aボタンは単発ショットと溜め撃ち、Bボタンの捕食攻撃を駆使しながら遊ぶSTGで、変化が進むと自機も大きくなり敵弾に当たりやすくなるリスクもあります。また、アーケードSTGとしては珍しく体力制を採用しており、遊びやすく倒されにくいことも特徴の一つです。
プレイして気になったのがステージ2における敵の攻撃や行動に予備動作などがないこと。これはアーケードゲーム的な都合を感じますが、少しずつ覚えば楽しく遊べるSTGだと思いました。


ボムが存在せず敵を大量に捕食して(パワーアップを取得して)強くなるというのは、どことなく『メタルブラック』を彷彿とさせます。加えて、2025年末になったとしても類を見にくいユニークなSTGであることは間違いないものでした。
『狼たちの野望』
『狼たちの野望』は未発売のハードボイルド風ADVゲームです。ストーリーの進行自体は選択肢を間違えると速攻でゲームオーバーになるため難易度は高めでした。ハードボイルド風のテキストが読んでいて楽しいものですが、前述の通り難しいために、もし復刻が叶うならリワインド機能がほしいところ……!



『ソルダム』FC版
未発売タイトルの『ソルダム』FC版は、その名の通りアーケードゲームの『ソルダム』をFCへ移植したもの。グラフィックはかなり簡略化されていますが、ゲームそのものはちゃんと完成しており、ちゃんと遊べるものでした。

『キャプテンフラッグ ~ミニとなる宿命(さだめ)のプロトタイプ~』
『キャプテンフラッグ』は1993年に稼働した旗揚げアーケードゲームで、今回出展されたものはミニ化したものです。達成電器が開発を担当しており、TGS2025に続いて今回のイベントでもプレイアブル出展されていました。
プレイしてみるとレバーの動きに応じて筐体の旗も連動して動くため面白いものでした。しかしながら、結構難しい……!聞き取れても反応が間に合わなかったりして1回戦の相手にも勝てませんでしたが、良い感触のミニ筐体です。



新作はハスクラとなる『じゃじゃ丸の百鬼夜行伝』!
このイベントでは、さらに『じゃじゃ丸』シリーズ最新作となるハスクラ新作の『じゃじゃ丸の百鬼夜行伝』を発表しました。開発初期の映像であるため写真の掲載はできませんが、クォータービュー的な3Dマップ上に登場するピクセルアートのじゃじゃ丸くんを操作して、ステージに登場する妖怪達を倒していく姿が映されたことに加えて、頭や手足などの装備メニューや2Dステージ的なものも紹介されており、開発初期の段階とはいえクオリティは高いように感じました。

他にも、2Dステージ的なものもあり、バリエーション豊かなアクションが楽しめそうな内容です。また、「妖も人も、踊り明かす宴の中へ」というキャッチコピーも同時に登場しており、音楽もどことなくダンスフロアを意識したものとなっており、楽しげな雰囲気も内包しています。
本作の開発はアメージングが担当。ハスクラ系見下ろし型アクションで『じゃじゃ丸撃魔伝』の系譜に属しているそうです。また本作誕生のきっかけは「『じゃじゃ丸くん』をリニューアルしてみようかな」という流れから生まれたとのこと。
本作のメインビジュアルにも、ギターやラジカセを肩に持つ妖怪など音楽要素は強く現れており、『百鬼夜行伝』というタイトルにちなんで何名か新規妖怪キャラクターが登場します。どんな妖怪が登場するかは今後の発表を楽しみにしてほしいとのこと。

対応プラットフォームはニンテンドースイッチが確定で、他のプラットフォームについては今後発表されます(シティコネクションが展開している大体のプラットフォームになるとのこと)。また音楽については、サウンドコンポーザーは『妖怪大決戦』でも勤めたTakashi Okamoto氏が起用されます。最後は本作を楽しみにしてほしい!と述べて発表を終了しました。

最後はビンゴ大会で会場は大盛り上がり!
最後は物販で一定額以上を購入した人向けのビンゴ大会が行われました。ここでは会場が全て埋まるほどの人が詰めかけ、ビンゴを達成した人に豪華賞品が贈られました。
この大会が終わっても人がまだまだ人がいたことから(大会が終わったのがイベント終了1時間前)、ジャレコとシティコネクションそれぞれのファンが詰めかけた熱量と熱意の大きいイベントであることがわかります。20周年という大きな記念にふさわしいイベントであると思えました。



















