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【TGA 2025現地レポ】『Clair Obscur』が席巻した授賞式、その熱狂と「配信には映らない真実」、現地参加8年目の記者が伝える会場の空気

現地参加8年目となる記者が、配信映像だけでは伝わらないTGA 2025のリアルな光景をレポートします。

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【TGA 2025現地レポ】『Clair Obscur』が席巻した授賞式、その熱狂と「配信には映らない真実」、現地参加8年目の記者が伝える会場の空気
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日本時間の2025年12月12日、ロサンゼルスでThe Game Awards 2025が開催されました。『Clair Obscur: Expedition 33』が歴代最多受賞という記録を打ち立てたTGAでしたが、本稿では現地参加8年目の記者が現地会場や会場近辺の様子、例年と違ったパフォーマンスをお届けします。

The Game Awards会場周り

The Game Awardsの会場はロサンゼルスのPeacockシアターです。2015年に当時はまだMicrosoft Theatreという名前だったこの会場での開催は9回目となります。

会場前には以前Game*Sparkでも記事にした謎のオブジェがロサンゼルス郊外の砂漠からロサンゼルスの中心まで移動していました。このオブジェの正体はLarian Studiosの新作RPG『Divinity』だったと式典中のトレーラーで明かされましたが、実は数日前に商標登録でバレバレだったというオチ。このリークはLarian Studios公式Xアカウントのヘッダーでもネタにしています。

そのオブジェの周りで声を上げていたのは、ゲーム業界のレイオフに反対する活動家やレイオフ経験者たちの集いでした。 実はThe Game Awardsでは毎年会場周辺でレイオフへの抗議が行われています。 今年はレイオフを敢行した各会社のCEOや部門ヘッドの賞金首をポスターにするなど、強烈なメッセージを添えられていました。



また、生成AIへの反対の声もどんどん大きくなっていると実感します。 匿名で筆者の質問に回答してくれた方は、AAA作品に携わっていたものの、AIにより5月に職を失い、12月現在も次の職を見つけられないままとのことでした。先日も筆者の知人が大規模レイオフで職を失ってしまいました。ゲーム業界はAIの台頭により雇用が減っていると言われており、再就職も難しくなっています。 華やかな場ですが、その裏には多大な犠牲があることも忘れてはいけません。

TGA式典のあとは来年4月28日に『ディアブロ4』の最新DLC“憎悪の帝王”を発表したBlizzard Entertainmentが、無料でホットドッグを配っていました。 生きの良い肉ー!

いざ会場へ

会場に入るにはセキュリティチェックがあります。 ただ……今年は緩いッ! 例年は持ち物チェックが非常に厳しく、カメラやマイク類の持ち込みは厳禁なのですが、今年は全然チェックしない…! こんなことなら持ってくるべきだったか。 ほぼ毎年のように運営側に「持ってきて大丈夫」と言われては、セキュリティに「持ち帰れ!」と追い出されていたことから、今年は最初から諦めていたのが裏目に出ました。

今年筆者が用意してもらった席は過去8年で最高のど真ん中!! 2021年まではメディアやインフルエンサーは会場の後ろに方に配されていましたが、2022年にGOTYを受賞した『エルデンリング』の宮崎氏たちに紛れて一般人がスピーチに紛れ込むという事件があってから、VIPと一般客の間にメディア・インフルエンサーを挟むようになりました。 ちなみに彼は今年も会場にいました。出禁になってないのか……

筆者が着席すると本番前のプレショーが始まっており、元カプコンの小林裕幸氏が率いる新スタジオGPTPACK50のデビュー作『Stupid Never Dies』が発表されたり、今年アメリカデビューを果たした『ウマ娘 プリティーダービー』がベストモバイルゲーム賞を受賞していました。

ベストアダプションはHBOドラマ「THE LAST OF US」シーズン2が受賞。ニール・ドラックマン氏が登壇し、「Netflixだかパラマウントだかどこかのストリーミング王にも感謝したほうがいい?」とジョークを飛ばします。

ベストインディゲームは『Clair Obscur: Expedition 33』が受賞。GOTYにノミネートされている『Hades II』と『Hollow Knight: Silksong』も同じ部門にノミネートされていたので、この時点で未来は見えていましたね。

そして本番が始まるといきなり『Clair Obscur: Expedition 33』の生演奏が! 作曲を担当したLorien Testard氏も演奏に加わっていますが、氏は実は作曲経験がないまま本作の作曲家として参加するという異例の経歴の持ち主。というか開発スタジオのSandfall Interactiveの方々がほぼ全員そんなレベルの逸話を持っているのが驚き。やばい。

Testard氏はその後あのレニー・クラヴィッツ氏からベストスコア&ミュージック賞のトロフィーを手渡されていました。 ゲーム開発には影もあるが夢もあるなー!

司会者が語る本当に辛かった一年

演奏のあとは司会者兼プロデューサーのジェフ・キーリー氏が登壇。 「今年は非常に苦しい年でした。1月にはロサンゼルスを襲った山火事で家が焼け落ちて避難し、数ヶ月前には父が他界しました。」と氏は語ります。

ロサンゼルスの山火事ではあの大谷翔平選手のお宅も危うく火の手が回りかけるほど、多くの人々に影響をもたらしました。 筆者もロサンゼルス在住者として今年は苦しい年だったことから、キーリー氏の言葉に少し涙を浮かべてしまいました。 来年はもっと穏やかに過ごしたい。

数々の新作タイトル発表!

The Game Awardsはマーケティングの一大イベントとしての側面もあり、色々なメーカーが新作を発表する場としても浸透しました。おそらく配信で観ている方はそちらが目的というのも多いでしょう。

新作タイトルでも一際歓声が大きかったのは『Star Wars: Fate of the Old Republic』! 多くのスター・ウォーズファンが待ち望んでいた作品がシングルキャンペーンの新作ゲームとして生まれ変わります! アメリカでスター・ウォーズは宗教ですからいきなり大興奮!

『Divinity』の発表ではゲーム内のNPCに扮した演者たちがワイヤーで吊るされるパフォーマンスを披露。『Control』の続編『Control Resonant』でもワイヤーアクションがあり、今年は例年よりもショーにお金がさらにかかっていました。

筆者が興奮したのは『ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE(エースコンバット8 ウイングス・オブ・シーヴ)』が発表されたことですね。筆者は漠然と楽しみだなー、嫁の飯が不味いMAD久しぶりに観たいなーと軽い気持ちで考えていましたが、Game*Sparkでは凄まじい考察記事が公開されていたので、ぜひご一読ください。



忘れてはいけないのが2018年以来となる『トゥームレイダー』の復活です。 しかも、同時に2タイトルを発表するという驚きの展開です。 2026年に『トゥームレイダー:レガシー・オブ・アトランティス』、2027年に『Tomb Raider: Catalyst』を発売すると発表されました。

GOTY請負の女神現る

ベストパフォーマンス賞は『Clair Obscur』のマエルを演じたジェニファー・イングリッシュさんが受賞。実は彼女が出演した作品はGOTYを受賞しやすいというジンクスがあります。2022年は『エルデンリング』、2023年は『バルダーズ・ゲート3』、2024年の『鳴潮』は受賞しませんでしたが、今年は『Clair Obscur』が受賞していることから4作品中3作品がGOTYを受賞している女神です。強い。なお、ベストパフォーマンス賞は『Clair Obscur』から他にも2名がノミネートされています。

結局、『Clair Obscur』はノミネートされた10部門中9部門を受賞するという快挙を達成しました。 これまでは『The Last of Us: Part II』の7部門受賞が最多だったので驚異的です。

カプコンの強い存在感

賞レース以外ではカプコンが大きな話題を残しました。 プレショーでは『プラグマタ』の発売日を2026年4月24日と発表し、同日にSteamの体験版リリースを発表。

次は『バイオハザード レクイエム』で遂にレオンが登場し観客から大きな歓声が湧きました。 その模様は筆者のチャンネルで公開していますので、こちらをご覧ください。やはり30年近くフランチャイズを率いている男は象徴的ですね。

さらにゲームだけでなく映画部門でも「ストリートファイター」のキャストを発表、全メインキャストがステージ上に集まったのは圧巻です。 あのジェイソン・モモア氏がブランカを演じることで大いに笑いましたが、それよりもザンギエフを演じるオリヴィエ・リヒタース氏のインパクトが強い! キャストの選択は大正解と言わざるをえないでしょう。

カプコンはまだまだ手を緩めません。The Game Awards 2025も残り僅かのタイミングで、今度は『ロックマン』シリーズ最新作の『ロックマン: デュアル オーバーライド』 を2027年に発売予定と告知しました。

なお、今年のThe Game AwardsではエヴァネッセンスがNetflix版「デビル・メイ・クライ」の曲を演奏したので、カプコン関連タイトルが合計5つも出展されたことになります。

最後の新作発表

これまでのThe Game Awardsでは最後の最後に新作が発表されていましたが、そのどれもが開発中のタイトルでした。 ところが今年は違います。 元Respawn Entertainmentのメンバーが中核となり立ち上げた新スタジオのWildlightが、新しいヒーローシューター『Highguard』を発表しました。 開発はもう完了しており、2026年1月26日から基本プレイ無料で配信されます。 極めて異例の発表ですね。 果たしてどのような作品になるのか、プレイしてみたいと思います。

フルート男の高速楽器チェンジ!

The Game of the Yearの発表は前年のGOTY受賞者が行うのが慣例となっており、『ASTRO BOT』Team ASOBIのニコラ・ドゥセ氏が登壇。 そして発表前に各タイトルの楽曲演奏が始まるのですが、2022年に楽器を目まぐるしく切り替えることで注目を浴びて以来、Game of the Yearの名物となった通称「フルート男(Flute Guy)」ことPedro Eustache氏。

Eustache氏は今年もカスタムメイドのフルートを携えて参加していました。 まるで『デビル・メイ・クライ』のダンテのようにフルートを武器チェンしながら情熱的に演奏しています。 以前、筆者はEustache氏と話をする機会があり、あの情熱はどこから来ているかと尋ねたところ、「30年以上前に3歳で天国に旅立った娘に届くように演奏しているよ」と回答をいただきました。 きっと届いていることでしょう。

The Game of the Year 2025終幕

演奏の後は再びドゥセ氏が登壇し、今年のGOTYは『Clair Obscur: Expedition 33』と発表しました。 Sandfall CEOのギヨーム・ブロッシュ氏が受賞スピーチで、「YouTubeにゲーム開発のチュートリアルを上げてくれた方々に感謝します。これが無ければどうやって開発すればよいか分かりませんでした。」と笑いを取ると、今度は個人的に感謝を述べたいと切り出し、『FF』の生みの親である坂口博信氏の名前をあげ、坂口氏がいたからゲーム開発者になりましたと述べています。

横に立っていたドゥセ氏も昨年の受賞スピーチで、プラットフォーマージャンルの先駆者である任天堂を、直接的な明言は避けていましたが『スーパーマリオブラザーズ』の名前を出してお礼を述べていました。 やはりゲーム開発者たちの根幹には自身に影響を与えたゲームが必ずあるものですね。

配信には映らないThe Game of the Yearの真の姿

ここからはThe Game of the Yearの本当の姿をお伝えします。 その1年で優れた作品を称える会でもあり、新しいゲームをお披露目する場でもありますが、世界中から多くの有名開発者が集う理由はもう一つあります。

それはゲーム業界最大級の忘年会です(笑)。

Peacock Theatreの向かいにはJ.W. Marriotホテルがあり、そこのロビーで多くの方々がドリンクを片手に談笑しています。

以前のTGAではそこまで混んでいなかったのですが、コロナ以降は規模が大きくなったこともありホテルのロビーはもはや満員電車です。今年はついにロビーに入場制限がかけられており、ゲーム業界と無縁の日本人親子の宿泊客の方々がいらしたのですが、一体何事ですか…と恐れ慄いていました。

ここには様々な有名開発者たちが集まっており、筆者が毎年The Game of the Yearに参加するのも、この場で少しでも日本メディア・インフルエンサーの顔を覚えてもらおうという魂胆です。

なお、ここ以外にジェフ・キーリー氏に招待されたVIPだけが集うVIPパーティがあります。筆者は昨年たまたま入れてもらえたのですが、今年は参加できず。 いつかまた参加できるくらいの実力を得たいものです。

筆者は翌日に別件のアポがあったので今年は1時間程度で帰宅。 実は今年のThe Game Awardsの表には出ていませんが、これまでゲーム業界とはあまり絡まなかった巨大な果実の企業が噛んでおり、そちらからご招待をいただきました。 その様子はまた後日の別記事でお届けします。

《いーさん》
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