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『モンハンワイルズ』3冠達成!辻本P・徳田Dが語る「発売直後の反省」や『FF14』コラボの反響ー「PS Awards 2025」合同インタビュー

SIE SIEは12月3日、都内にて「PlayStation® Partner Awards 2025 Japan Asia」表彰式を開催しました。

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『モンハンワイルズ』3冠達成!辻本P・徳田Dが語る「発売直後の反省」や『FF14』コラボの反響ー「PS Awards 2025」合同インタビュー
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左から西野秀明氏、辻本良三氏、徳田優也氏

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は12月3日、「PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia」を開催しました。本イベントにて、カプコンの『モンスターハンターワイルズ(以下、モンハンワイルズ)』が「GRAND AWARD」「ACCESSIBILITY AWARD」「USERS’ CHOICE AWARD」の3冠を達成しました。

今回、授賞式直前に本作のプロデューサー・辻本良三氏とディレクター・徳田優也氏によるメディア合同インタビューが実施。インタビューでは、発売当初のボリューム不足に対する率直な反省や、話題となった『ファイナルファンタジー14(以下、FF14)』コラボへの反響などが語られました。本稿では、開発陣の熱意と覚悟が垣間見えた質疑応答をお届けします。

◆受賞の喜びと、発売当初の「反省」

ーーこの度はグランプリ受賞、誠におめでとうございます。まずは一言お願いいたします

辻本良三氏(以下、辻本):『モンハンワイルズ』プロデューサーの辻本です。よろしくお願いします。今回このような素晴らしい賞を頂いて、本当に嬉しく思っています。本作には多くのスタッフが関わっており、全員心から喜んでいます。本当にありがとうございます。

――今回の受賞を受けて、開発チームとして誇りに思うポイントを教えてください。

徳田優也氏(以下、徳田):特に発売直後に関しましては、コンテンツ量や遊びの面でご迷惑をおかけした部分もございまして、申し訳なく思っているところもございました。その中で今回、ユーザー投票(USERS’ CHOICE AWARD)を含めて様々な賞をいただけたこと、本当にチーム一同嬉しく思っております。

厳しいご意見もいただきましたし、温かい言葉もいただきました。そうした声を力に変えて、チームで全力でアップデートに取り組んできた結果が、今回の投票にも繋がったのかなと思っております。

――発売から約9か月が経過しましたが、反響なども含め手応えをどう感じていらっしゃいますか。

辻本:『モンスターハンター』は発売後もアップデートをしていくという特徴があるタイトルですが、皆様からいただいた声が本当に役に立ちました。その声をいただいて『モンハンワイルズ』をより良くするための施策が打てています。まだタイトルアップデートは残っていますので、そちらの方にも現在全力で取り組んでいるところです。

――新規ユーザーを取り込む施策と、既存ファンを満足させるバランスはどのように工夫されましたか。

徳田:前作『モンハンワールド』のデータを分析し、初心者の方がどこで詰まっているかを調べました。「モンスターまで辿り着けない」「防具が作れない」といった部分に一つ一つ手を入れ、今回は新規ユーザーさんがクリアしやすい環境を作りました。「集中モード」のように、初心者にも既存ユーザーにも有益な機能の採用も心がけました。

ただ、今回は「クリアしやすい構造」にしたことで、既存ユーザーの方にはクリア後の要素などで「物足りなさ」を感じさせてしまった部分があったのかなと、申し訳なく思っているところもあります。

その部分はアップデートにて、よりやり応えのある難易度や装備体系を追加しております。発売直後にクリアしてその後遊んでいないという方も、次回のアップデートを含め、また遊んでいただけますと幸いです。

――今作のテーマである「過酷な自然との共存」について、プレイヤー体験にどのような変化を意識されましたか。

徳田:『モンスターハンター』における「人」、特に「ハンター」を描くタイトルにしたいという思いがありました。厳しいながらも豊かな実りをもたらす環境自体が、人と自然の関係性を表しています。今回は新人ではなく、どこかで任務を積んできた「凄腕ハンター」の集まりという設定も新しい取り組みです。

ハンターが来る前と来た後での、現地の人々と自然との関わりの変化を体感していただき、最終的には「ハンターってすごいな、かっこいいな」と思ってもらえるようなゲーム体験を心がけました。

――今年2月の発売以降、特に印象に残っているプロモーションはありますか。

辻本:今回はゲーム外の展開として「リアルイベント」を重要視しています。現在はグローバルで大会などを実施していますが、日本では来年2月に「モンスターハンターフェスタ」を開催します。コロナ禍前には開催していましたが、今回本当に久しぶりに独自のリアルイベントを開くことができます。やはりゲームはプレイヤーの方が主人公だと思っていますので、直接お会いできることや、大会でのすごいプレイを見られることを、僕自身もすごく楽しみにしています。

――季節イベントなどの手応えはいかがでしょうか。

徳田:アップデートのたびに多くの方が遊んでくださり、救難信号がたくさん出ているのを見るのはすごく嬉しいです。狩り以外でも、例えば以前のイベントであれば「カボチャ被り」のジェスチャーで、低確率で出現する「白いトマト」を引き当てるために皆さんが連打している姿など、様々な楽しみ方をされているのを見ることができて嬉しく思っています。

――先日配信された『FF14』コラボの高難度クエスト「零式オメガ・プラネテス検証戦」について、反響やクリア率は想定通りでしたか。

徳田:通常のモンスターではできない、多彩な兵器を使った高難度アクションとして設計しました。クリア率に関しては、概ね想定通りかなと思っております。ただ「シングルプレイでのチャレンジ」に関しては、こちらの想定よりもすごくたくさんの方が挑戦してくださっていましたし、クリアタイムも含めてすごく早い。そこは想定を超えている部分がありました。

難しいという声に関しては、今後のタイトルアップデートでパラメータが上がる要素(防具の限界突破など)や、各武器種の上方調整なども入ってきます。現在クリアが難しいという方も、アップデートで強くなってからまた挑戦していただければ幸いです。

――世界市場での存在感が高まっていますが、特別な意識などはありますか。

辻本:『モンスターハンター』シリーズは、マルチプレイで人と人が繋がることを大事にしたいと思っています。現在は各地域にコミュニティマネージャーを配置し、グローバルの声を開発にフィードバックする体制をとっています。僕たち自身も積極的に海外へ行き、現地のプレイ感覚をインプットすることを心がけています。

◆今後のアップデート:新モンスター「ゴグマジオス」実装へ

――今後の追加コンテンツや改善などで期待してほしい点はありますか。

徳田:直近では「ゴグマジオス」が追加モンスターとしてアップデートされます。かなりやり応えのあるモンスターになっていますし、報酬体系についても独自の面白いものになっていますのでご期待ください。それ以外にもやり応えのあるクエストは随時追加していきます。

また、様々な武器種の情報調整(バランス調整)も入ります。ガード周り全般や、操虫棍の操作性など、様々な調整や利便性向上のための改善も対応していきます。

――最後に、ユーザーの分析力などで印象に残ったことがあれば教えてください。

徳田:まずキャラメイクの再現度の高さに驚きました。また、今回はモンスターの様々な行動を入れているのですが、「モンスターのフン」に着目して分析されている方や、群れの個体数による争いの変化、日光浴のようなレア行動までしっかり分析してくださる方がいて嬉しかったです。

先ほど触れた「白いトマト」についても、「特定の条件(シールドを持った特定のNPCの近く等)でやると高確率で出る」という仕様にすぐ気づかれたことには驚きました。「まさかこんなにすぐに気づいてくれるとは」と、開発チームでも話題になりました。


発売当初のコンテンツ不足という課題に対し、真摯に謝罪しつつも、アップデートを通じて信頼回復に努めてきた開発チーム。「ゴグマジオス」の実装や武器調整など、コアユーザーが求めている「やり応え」への回答も用意されているようです。

『FF14』コラボで想定以上の実力を見せたソロハンターたちや、隠し要素を即座に暴くユーザーなど、熱量の高さも際立つインタビューとなりました。来年2月の「モンスターハンターフェスタ」に向け、その盛り上がりはさらに加速していきそうです。

『モンスターハンターワイルズ』は、PS5/Xbox X|S/One/PC(Steam)向けに配信中です。


《編集部》
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