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仏頂面なチェンを笑顔に…『アークナイツ:エンドフィールド』CBT2での改善点や裏話など、上海で行われたメディア向け発表会レポート

『アークナイツ:エンドフィールド』は改善されたシステムや世界観拡大、キャラクター制作裏話を紹介。

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仏頂面なチェンを笑顔に…『アークナイツ:エンドフィールド』CBT2での改善点や裏話など、上海で行われたメディア向け発表会レポート
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Hypergryphは11月10日、中国・上海にて『アークナイツ:エンドフィールド(以下、エンドフィールド)』のメディア向け発表会を行いました。

発表会では、プロデューサー・海猫氏、レベルバトルデザイナー・RUA氏が登壇。11月28日から開催される「ベータテストII(以下、CBT2)」での改善点や全世界同時リリースに向けた挑戦、国内外メディアからの質疑応答など、最新情報が伝えられた本発表会のレポートをお届けします。

写真左:RUA氏 写真右:海猫氏

※ゲーム画面はすべて開発中のものです。

◆前回のCBTから大幅に改善、序盤の導線がわかりやすく

発表会では最初に、前作『アークナイツ』でもプロデューサーを務めた海猫氏が挨拶を行いました。海猫氏は今回の『エンドフィールド』CBT2について「大変緊張しています」とコメント。さらに、本作の発想は2017年の『アークナイツ』開発初期と同時に思いついたとしつつ、「遠く離れた未来について 何度も制作チームと話し合いました」と制作の裏側について明かしました。

そして、本作が『アークナイツ』と別の惑星、別の時間軸であることについて「物語としては前後関係にあるが、それにとどまらない伏線もあります。新しい形のリンクなど、世界観を広げていきたい」と本作への意欲を語ります。

本作のシステムについて海猫氏は、もともと工業ジャンルのゲーム制作したかったそう。アニメ調と結びつけるのは難しかったものの、「2021年末から2022年頭」に本作を立案。そのため、当初からゲームプレイは決まっており、そこからさらに箱庭式・リニア式探索で、戦闘を同時に行うシステムが生まれました。

RUA氏も「いちばん重要なのは面白さ」とし、開発チームが工場ジャンルのゲームも大ファンで、その面白さを多くのプレイヤーに知ってほしいとしています。

その後、今回開催されるCBT2での変更点が紹介。本作のシステムを振り返りつつ、10月31日に配信された「ベータテストII」予告番組や公式サイトでの内容が改めて解説されました。

今回のCBT2では、チュートリアルが大きく改善されているとのこと。こちらは後日掲載のプレイレポートでもご紹介しますが、前回のベータテストと比べてチュートリアルの場所や順番が大きく最適化され、ストーリーを中断させるチュートリアルは削除したそう。

また、より自然な一本道デザインでゲームが進む「ワイドリニア」的な一面を強化。基地から出ていくとオープンワールドに放り込まれるのを改善し、プレイヤーの導線を意識してどこに向かえばいいか分かるように調整が加えられています。

そして、ストーリー演出もすべての演出を見直し、量と質で改善。アクションシーンを大幅に追加したなど、前回との違いを強調しました。

これまでの2Dアドベンチャーゲームの制作との違いとして、「一度作ると修正が難しい」ことが上げられました。これらの演出について、社内で何度も試行錯誤を行い、演出でも制作プロセスでもバランスをとり、今回の経験をもとにより良い演出を提供できるとしています。

◆ペリカは「夢」から生まれた?意外な裏話も

発表会の最中、司会から本作に登場するキャラクター(オペレーター)についても質問が飛びました。本作を代表するキャラクターである「ペリカ」の発想について海猫氏は、「ある日、彼女の夢を見ました。彼女は植物の箱を抱えており、バイクに乗っていました。その後、彼女はペリカになった」と語ります。

ただ、本作の制作にあたり、最初に生まれたキャラクターは「チェン・センユー」だったそう。『アークナイツ』ファンにとっては馴染み深いキャラクターとして「チェン」がいますが、チェン家の血筋の子にあたるチェン・センユーは、「仏頂面だったチェンを笑顔にしたい」というところから思いついたと語られます。

そして話題は、前作『アークナイツ』に登場するキャラクターとの関わりが深い「再旅者」へと移ります。10月31日の予告番組でもキャラクターの中に見覚えのある姿がありました。これらのキャラクターは、夢の中で出会うもう一人の自分であり「願いが叶った姿」で残されているとのこと。

例えば、「ポグラニチニク」は『アークナイツ』に登場する「ヘラグ」の若い頃の姿。ウルサス軍の士官であり、物語の中で描かれたウルサスの重たくて冷たい印象を感じさせます。

これらの『アークナイツ』で2Dとして描かれたキャラクターを3Dで表現するにあたり、いろいろな取り組みに挑戦したことも紹介されました。

3D化は難しかったとしつつ、リアルでかつアニメ調の表現をするために手書きのタッチを取り入れたほか、現実世界の材質を取り入れて再現。例えば、アルデリアのスカートはスチールウールの素材を意識しているのだとか。

またレンダリングにも力が入れられており、PCでは1キャラクターに300万~500万ポリゴン、スマホでも200万ポリゴンと明かされました。本作では4キャラクターが同時に戦うアシステムのため、これらのキャラクターを同一画面で4体動かすことの大変さが語られています。

このように、エンドフィールドの世界観を何年も運営できるように、今の準備段階で磨きをかけて基礎を築いているとのこと。「世界中の皆さんに楽しんでいただきたい」として発表会を締めくくりました。

◆前作未プレイでも楽しめる?メディアからの質問に回答

ここからは、会場で実施された質疑応答の様子をお届けします。

ーー前作未プレイでも楽しめる?

楽しめます。新規プレイヤー、既存プレイヤーいずれも楽しんで頂いて『エンドフィールド』のコミュニティを作りたい。

既存プレイヤーには馴染み深いものもあるが、ささやかな要素に限られる。また本作は既存プレイヤーかどうかや工場ゲームの熟練度はもちろん、それらの未プレイ者にも同じレベルで楽しめるようにガイドしています。

もし『エンドフィールド』をプレイしたあと、興味やイースターエッグを知りたいと思ったら、前作をプレイすればそれら学べるようになるかもしれません。

ーーエンドフィールドでは非同期ソーシャル機能はあるが、将来的には協力コンテンツ(マルチプレイ)が出てくるか?

我々には基本的な理念があります。それは、ユーザーの多様なニーズに答えることです。まず、本作はシングルをメインに制作しています。また、ソーシャルプレイは収益報酬には影響しません。遊ばなくても大丈夫。

短期的には非同期ソーシャル機能などで、対人恐怖症がある人にも楽しめるようシングルプレイを中心に運営していきます。長期的にはマルチプレイも検討しています。

ーーバトルシステムのデザインについて質問です。本作のコアコンセプトは?

今バトルシステムを見直しているのは、本作がRPGだからです。なので、ここにどれだけかけても価値があると思います。

システムのコアとしては工場ゲームを作りたく、単純なターン制や短くて爽快感かあるゲームを作りたくない。一定の爽快感がありつつ、戦略性もあるものを目指しています。

戦略性があるシステムは難しく、何度も調整しています。アクション性を強くしすぎると爽快感だけが残され、戦略性を強調すると、冗長になってしまいます。

これまで戦略性を最優先にしていましたが、βテストでフィードバックを受けてからプレイヤーは別の部分を求めていたことに気づきました。

今回の改善では、コアな戦略性を損なわないようにしつつアクション性を高めています。

ーー『アークナイツ』では、コンテンツが枯渇する時期に、ローグライクを作りましたね?エンドフィールドで枯渇する問題をどう解決する予定ですか?

PvEおいて、プレイヤーがコンテンツを消費する速度は、制作速度を超えます。ただ、一日かける時間は人によって違うため、コンテンツが少ないと感じる人もいれば多いと感じる人もいる。

現実的には、周期的にバージョンコンテンツを提供する予定で、好み時間に応じて選択できるようにする予定です。長期的にプレイヤーの意見を聞いて、コンテンツ量の供給を安定的に策定していきたい。

ーー集成工業システムは、新たに発表された図面システムで確かに簡単になりました。になったが、今後、集成工業システムはどうデザインしていく予定でしょうか?

これについては、これまでも一人のゲーマーとして検討してきました。

このジャンルで比較的よくあるスキルツリーなど、究極的な目標やゴールを設定しなければならない。そしてこれらの目標には、一定の理解を持って時間をかければ、必ずたどり着けるようにします。正解を参考にしなければクリアできないということはありません。

一部のプレイヤーが最適解を追い求めたい気持ちも分かります。多くのプレイヤーが攻略に頼らす助けを受けずに柔軟性を持って自発的に攻略できるようにします。ジャンルに慣れている人もそうでない人も、どのようなプレイヤーでもすべて想定内にあります。

また、今後のバージョンにおいて持続的にシステムのブラッシュアップは行う予定です。

ーー開発のプロセスについて 開発理念について

私たちは良いゲームを作ることを目標にしている。そのために制作に磨きをかけてきました。3Dアクションというジャンルは避けては通れない道で、経験がなかった我々もリリース手前までこぎつけました。皆さんがテストに参加して励ましてくれたので我々の達成感につながっています。本作のハードな開発に自信を持っていますし、クリエイターとしての宿願です。

ゲーム性としては、クリエイションについてさらに重要視しています。なぜこのようなデザインや意図になったのかというと、本当に面白い、新しいと思ってもらうためで、そのプロセスの中に課題にぶつかりました。クリエイションは我々が重要視しています。

ーーアニメ調のゲームはトレンドと少し違うがどう思うか。

様々なタイトル、ジャンルに優劣はありません。我々の会社はゲーマーが非常に多く、そういう特色もあるので高品質なゲームを作りたいという考えもあります。みなさんも同じように考えていると思います。私たちは両者の考えが一致している。我々が作りたいゲームを作っています。

ーーコスチュームなどは導入する予定でしょうか?

内部検討中の段階です。適切なジャンルや形式があれば積極的に考えたいですが、今のところはそこまで考えていません。現状では、ゲームプレイキャラクターやマップについて開発していきたいです。

ーー31日の予告番組でメタルスカーラジオが公開されました。これまで『アークナイツ』ではMONSTER SIRENを通して楽曲がリリースされてきましたが、今回は?

本作では、ラジオという形で届けていきたいと考えています。MONSTER SIRENと同様にしつつ、音楽ラジオ番組を出していきたいと考えていますし、関連イベントも出していきたいです。


『アークナイツ:エンドフィールド』は、スマホ/PC/PS5向けに配信予定です。詳しくは公式サイトをご確認ください。


《財仙》

生存中 財仙

世界滅亡の年(恐怖の大王の方)に誕生した新人ライター。先輩の「ライターなら手広くやれ」の教えを胸に刻みながらも、つい好きな映画を繰り返し見てしまうらしい。人類の滅亡に怯えつつ、記事を書く毎日を送っている。

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