人生にゲームをプラスするメディア

『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】

『CEDEC2025』内の講演において、『学園アイドルマスター』のサーバーはGoogle Cloudのサーバレス構成を採用し、効率化と負荷軽減のため自動生成ツールや管理システムを開発。最初期からゲーム運用を支えていると語られた。

ゲーム イベント
『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】
  • 『学園アイドルマスター』を支えるサーバーシステムとは?自動生成ツールが救った少人数開発におけるサーバー構築【CEDEC2025】

2025年7月22日から24日かけて、パシフィコ横浜 ノースにてゲーム技術者やコンピュータエンターテインメントのエンジニアらを対象とした、国内最大級のカンファレンス『CEDEC 2025』が開催されました。

24日には『学園アイドルマスター』の開発元となっている株式会社QualiArtsから鈴木光さんが登壇し、「バックエンドを支える基盤システムの仕組み」と題した講演が開催されました。

『学園アイドルマスター』におけるサーバーシステムがどのように運用されているか。少人数開発における課題や、自動生成ツールを扱ううえでの機能性と問題点について、マスターデータの管理・運用、安全に運用するためにどのような機能を実装しているかまで、詳しく語っていきました。サーバー運用者やプログラマーに向けたものが多く含んでいましたが、この記事ではそこにはあまり踏み込むことなく、アウトラインをソフトに伝えてみようと思います。

『学園アイドルマスター』のシステムは、Google Cloudのマネージドサービスを主軸としたサーバレス構成を採用しており、サーバーなどのバックエンドにはGO、通信プロトコルにはGRPC、データベースにCloud SQLやCloud Spannerといったサービスを利用していると、鈴木さんは説明します。

APIサーバーのシステム構成図は以下のように、ゲームクライアントはCloud DNSで名前解決をした後、GRPC通信にてCloud Load BalancingとCloud Armorを通じて、稼働しているAPIサーバーにアクセスし、さまざまなサービスでアクセスすることでデータ通信をおこなっています。

管理ツールでは、社内のユーザーはCloud DNSで名前解決をした後、HTTP通信にてCloud Load BalancingとCloud Armor、さらにIAPを通じてCloud Runのサービスとして稼働しているアドミンサーバーにアクセスしています。

つづけて、運用現場で発生していた大規模ゲームの少人数開発における課題について、鈴木さんは話を進めていきました。

QualiArtsでは、組織全員がアプリケーションとサーバーを分けず、どちらも兼任するという体制を取っています。

実装する機能がサーバーとインフラをまたぐときに、単独で実装可能かつ高速に開発ができますし、全員が広い技術領域を持つことによって、組織全体への知識共有がしやすくなります。それによってタスクが割り当てやすくなり、属人化の軽減につながるなどのメリットを考えて、このような体制づくりとなっています。

しかし、各々がさまざまな開発タスクを負って作業するため、個人の負荷があがってしまいます。加えて『学園アイドルマスター』では開発初期段階で、バックエンドが3名~4名体制で開発に取り組む期間がつづいており、ゲーム開発でありがちな変更仕様も多く、開発基盤の充実化・効率化・負担軽減を当初から考えていたといいます。

鈴木さんいわく、開発チームに入った段階で既存の自動生成ツールがあり、実際に使っていたそうですが、どうしても不満点・課題が目に付く部分がありました。

講演会最後の質疑応答でのやりとりのなかで鈴木さんは、「自分が入った時にはすでにコーヒーが買いに行けるくらいの時間がかかっていて、数分はかかっていた。」「今後開発していくと肥大化していって遅れてしまうこと」と振りかえり、結果的に開発に対する心理的なハードルが上がってしまうと恐れた結果、自動生成ツールの高速化を追求する方向へ舵を切ったともあかしました。

こうした懸念や課題を解決するため、すべてのコード自動生成を単一で出力できるツールを開発。定義言語としてProtocol Buffersを採用するだけでなく、Protocol Buffersであらゆる定義を行なうプラグインも実装したことで、1つのコマンドで完了でき、手順が非常にわかりやすくなりました。いちどに数万ファイルが自動生成され、フォーマットや差分削除込みで数十秒で作業が終わると鈴木さんはいいます。


《草野虹》

福島・いわき・ロック&インターネット育ち 草野虹

福島、いわき、ロックとインターネットの育ち。 RealSound、KAI-YOU.net、Rolling Stone Japan、TOKION、SPICE、indiegrabなどでライター/インタビュアーとして参加。 音楽・アニメ・VTuberやバーチャルタレントと様々なシーンを股に掛けて活動を続けている。 音楽プレイリストメディアPlutoではプレイリストセレクター(プレイリスト制作)・ポッドキャストの語り手として番組を担当している。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲーム アクセスランキング

  1. 『あつまれ どうぶつの森』魚釣り、星空観察、DIYなどがリアルに楽しめるイベント開催へ―“木”など限定グッズも販売予定

    『あつまれ どうぶつの森』魚釣り、星空観察、DIYなどがリアルに楽しめるイベント開催へ―“木”など限定グッズも販売予定

  2. ファミマで『あつまれ どうぶつの森』コラボ開催へ!春のおでかけにピッタリなタオルインポーチ、ラインソックスなどグッズ盛りだくさん

    ファミマで『あつまれ どうぶつの森』コラボ開催へ!春のおでかけにピッタリなタオルインポーチ、ラインソックスなどグッズ盛りだくさん

  3. 『アズレン』開発のManjuu新作『アズールプロミリア』、公式Xで紹介されたキャラクターをまとめてお届けーカンフー少女やクールなメイドも可愛い

    『アズレン』開発のManjuu新作『アズールプロミリア』、公式Xで紹介されたキャラクターをまとめてお届けーカンフー少女やクールなメイドも可愛い

  4. 『鳴潮』巫女服に日本刀構えた新キャラ「★5 緋雪」が紹介!カルロッタ以来、約1年ぶりの凝縮登場なるか

  5. 『ポケモンチャンピオンズ』は育成が一瞬で終わる。ポケモンバトルだけを純粋に抽出し、誰でも“スタートライン”に立てるタイトル

  6. 『鳴潮』新キャラ「ダーニャ」が早くもプレイアブル化!立ち絵ではゆるふわな笑顔の裏に“凄く悪そうな顔”も…

  7. 『トモダチコレクション わくわく生活』SNS投稿はしていいの?悪いの?画面を直撮りする人も…任天堂アナウンスと含めて改めておさらい

  8. ゲオは新品も安い!『ToHeart』2,748円に『ワンス・アポン・ア・塊魂』3,298円など、2025年発売の話題作がお手頃価格に

  9. 「やはり任天堂を超えられるのは任天堂だけだ」海外レビューハイスコア『スーパーマリオブラザーズ ワンダー Nintendo Switch 2 Edition + みんなでリンリンパーク』

  10. 抜群のテンポの良さ!初心者も遊びやすくなった『カルドセプト ビギンズ』―体験会で感じた「よりテンポよく、より簡単に、より分かりやすく、より親しみやすく」

アクセスランキングをもっと見る