■夏イベも“ドロシー曇らせ”案件なのか……!

水着で実装される初ピルグリムという点も大きいのですが、今回のドロシーに注目すべき点はまだあります。ドロシーはかつて、勝利と希望の象徴であるゴッデス部隊に身を置き、人類のために戦う日々を送っていました。

しかし、人類側の冷遇によってその志を決別し、また過酷な日々の支えとなっていた大事な相手──ピナを失い、心に深い痛みを負いました。一時期は、亡くなったはずのピナがまるで現実にいるかのように感じるほど、喪失感を認められない時期もあったほどです。

その傷は時間が経っても癒えることはなく、ストーリー上はもちろんのこと、ゲーム内の随所でその片鱗を伺うことができます。例えば、以前実装されたドロシーのコスチューム「ノスタルジア」では、華やかな衣装に身を包み、ピナを模したものと思われる可愛いぬいぐるみを抱いていました。

おそらくドロシーは、今もピナを愛おしく思っており、幸せの象徴のひとつと捉えているのでしょう。そうした彼女の在り方に、プレイするこちら側も想いを馳せずにいられません。
余談ですが、公式Xにおける「ノスタルジア」の紹介文には、「幸せな未来は一瞬の叶わぬ幻に過ぎない」とあります。その説明は……ちょっと人の心がないのでは……!?
忘れられぬ過去を持つドロシーですが、このイベントでは夏らしい水着姿に。今回だけは、明るくはしゃぐ彼女を見られるかもしれない──と思った矢先、不穏なPVが公開されました。
PV自体は夏のイベントを予告するものですが、肝心なのはドロシーの登場シーン。他の一行が幽霊に翻弄されつつ必死に対抗している中、ドロシーだけは船内で軽やかなダンスを披露しています。



他に誰もおらず、ひとりで踊っているように見えますが、「この日をどれだけ待ち望んだことか……」と嬉しそうにしながら、手を伸ばします。まるで、その先に誰がいるかのように。
また、「ドロシー:セレンディピティ」のバーストスキルのカットシーンでは、亜麻色の髪の女性らしき人物と、手を合わせて見つめ合うドロシーの幸せそうな一瞬が映し出されています。その髪色や身長差は、ドロシーにとってのとても大切な人を連想させます。

幽霊が蔓延る船の中でドロシーが手を伸ばした先にいるのは、カットシーンに登場する亜麻色の女性は、果たしてピナなのでしょうか。もし彼女なら、それはドロシーに喜びをもたらすのか、それとも再び喪失感を与えるのか──!
『勝利の女神:NIKKE』の夏イベントは、今年も“ただのキャッキャウフフ”では終わりそうにありません。またもや翻弄されてしまいそうなドロシーに、どうか幸あれ……。

ちなみに、「ドロシー:セレンディピティ」の性能も一部明らかになっており、気になるカットシーンが流れるバーストスキルの名前は「偽救」とのこと。………いやもう本当に、人の心がなさすぎでは!?