2025年4月16日、Brave groupの子会社であるGame & Co.と、人気プロゲーミングチーム「Crazy Raccoon(CR)」を運営するSamurai工房が共同で手掛ける新規トレーディングカードゲーム(TCG)プロジェクト『Xross Stars』(略称:クロスタ)の商品発表会が開催されました。
発表会ではプロジェクトがTCGであり、2025年8月にリリース予定であることが明らかになったほか、Game & Co.の開発プロデューサー 久保敦俊氏、CRのオーナーおじじ(高野大知)氏、ゲストのトナカイトさん、MCの平岩康佑さんが登壇し本作の魅力を語りました。

◆サプライ系も“お楽しみに”





発表会では、まず『Xross Stars』が、VTuber、ストリーマー、eスポーツ選手といった、所属事務所やジャンルの垣根を超えた人気タレントたちがカードとなって登場する物理トレーディングカードゲーム(TCG)であることが発表されました。プレイヤーは好きなタレントで自分だけのドリームチームを結成し、タレントと一緒に戦うような感覚で遊べるカードゲームです。
第一弾には、ぶいすぽっ!Crazy Raccoon、Neo-Porteのメンバー、24名が参加。描き下ろしイラストは150種類以上制作されています。
基本ルールは「4枚のリーダーカード」と「50枚のデッキ」で戦い、対戦相手のリーダーを全員倒せば勝利です。相手リーダーを攻撃できる「アタックカード」と、攻撃力を高めたりドローしたりと支援する「メモリアカード」の2種類を駆使して、相手リーダーのHPを0にすること(ダウン)を目指します。
また、リーダーカードは両面印刷になっており、相手をダウンさせると覚醒(裏返し)してパワーアップ。リーダーごとの覚醒時効果が発動するほか、イラストもカッコ良くなります。なお、国内大手の印刷会社の協力のもと制作されているようで、実際に見ても美しいビジュアルとなっていました。
なお、トナカイトさんの「サプライ(デスクマットやスリーブなど)系は?」という質問には久保Pは、「お楽しみに」とだけニヤニヤと答える形に。

カードには過去のストリーマー大会などをモチーフとしたものもあるそうで、久保P曰く、カードゲームとしてだけでなく、コレクションとしても楽しめるようなものとなっているとのこと。トナカイトさんは「ファンデッキも作りやすそうで、コレクター気質の人にも」と太鼓判をおし、平岩さんも「VSPO! SHOWDOWNやCRカップなどのメンバーで組んでも面白そう」と語りました。

なお、全員のリーダーカードを倒すことで“ラウンド”勝利となりますが、1ラウンドの勝利で完結するクイックマッチと、2ラウンド先取することで勝利となるフルマッチが用意されています。フルマッチはいわゆるFPSなどの大会で採用される「Bo3」形式というわけです。フルマッチの場合はリーダーカードの覚醒が引き継がれるなど、ラウンドを重ねることで戦略性が深まっていく模様。
おじじ氏は「競技的な楽しみ方はしっかりやっていきたい」と語っており、久保Pも「初心者向けのイベントや大会、『クロスタ』ならではの物語や未来を紡いでいきたい」と話しています。

イベントの締めくくりにおじじ氏「僕がやりたかった夢が形になって、皆さんに届けるところまでこれたのでひとまずは嬉しいです。この体験をCRやぶいすぽっ!を知らない人でも共有できるくらい大きなムーブメントにしたいと思っています。それぞれの楽しみ方で好きにこのカードゲームを愛してもらえると嬉しいです」、久保Pは「今後もみなさんに楽しんでいただけるようなプロダクトを展開していきます。まだまだ公開される情報や、これから始まる『クロスタ』のストーリーを楽しみにお待ちください」と語りました。

◆別のチームなどが登場も恐らく“ご想像を超える”
配信終了後には登壇者への質疑応答が実施。その一部を抜粋してお届けします。
――TCGが人気を博すなかで、ぶいすぽっ!やCR以外のTCGファンにどのように訴求していくのでしょうか。
久保P:市場として伸び、さまざまな方が参入していますが、カードゲームを主軸としたひとつのプラットフォームを目指していきます。今回はぶいすぽっ!、CRさん、Neo-Porteさん、まだ発表されていない個人の方などありますが、更にいろんな方に参入していただいて、そのコンテンツを知らない方も盛り上がれるような、出会いのきっかけになっていくことを目指していきたいと思います。
――Game & Co.とCrazy Raccoonで企画から運営までされるのでしょうか?
久保P:その通りですが、開発協力という形でSekappyさんが入ってくださっています。
――別のチームなどが登場する可能性はあるのでしょうか?
久保P:詳しくはお話しできませんが、恐らく“ご想像を超える”ことはできるんじゃないかと思います。みなさんがあっと驚くようなところまで。
おじじ:広げます。
ーーストリーマーやeスポーツ以外にも広げていく可能性は?
久保P:あります。ただストーリーは大事なので、そのうえで展開していきたいと思います。
ーー販路について、どういった場所で販売されるのでしょうか。
久保P:一般的なカードゲームと同じと思っていただいて構いません。各IPのECサイトでも購入できます。
トナカイト:コンビニとかは?
久保P:めちゃくちゃ売れたらイケます(笑)
おじじ:マジで買ってください(笑)
――CRは渋谷にGaming Spaceを設けていますが、そこに対戦する場所を設けたりすることはあるのでしょうか?
平岩&トナカイト:デュエルスペースだ!
おじじ:設置します(笑)
――電子カードゲームも流行しているなかであえて物理カードゲームとした理由はなんでしょうか?
久保P:僕らのコンテンツはインターネットを中心に広がっていますが、数年前の出来事が埋もれちゃうことも多くあります。それがアナログなものとして作っていくことが、僕らのコンテンツの未来を考えても、夢のあることじゃないかなと考えています。
平岩:先ほどテストプレイして感じたのは、“昔からのファンだったら知ってるCRカップのメンバー”が入っていたりして、ネットで起きたことのアーカイブ的な存在になるのかなと思いました。
――カードゲームにおいて構築・運などの要素はどれほどの割合でしょうか?
おじじ:他のカードゲームに比べたら運の要素はかなり低めじゃないですか?
久保P:そうですね、まだ今日ご紹介していないカードを選択して持ち込む要素もあります。「こういう相手にはこういうことをする」といったセオリーなどを知っていく形になっています。構築や環境の把握がウェイトが高めになると思います。
おじじ:1ラウンド落としても相手を「こういうタイプか」と知ることができるので、それに対して2ラウンド目以降に対策を立てるような遊び方もできます。
平岩:ラウンドが終わってもシャッフルされないので、ラウンドが進むごとに戦略性が増していくのが特徴的でした。
――運の要素は1割程度?
おじじ:それは難しい(質問)ですね。カードゲームとはなんぞやという話になってくる気がします。他のカードゲームと比較して運の要素は少ないと感じています。
久保P:クイックとフルでも違います。クイックでは先攻のほうが有利な状況もあったりします。

今回の発表会では、多様なバックグラウンドを持つタレントが集結するという『Xross Stars』のコンセプトが、魅力的に感じます。ゲームらしいラウンド性を取り入れたシステムや、各タレントのファンコミュニティを巻き込んだ新たな熱狂を生み出す可能性を秘めている点に期待しましょう。