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『スターオーシャン セカンドストーリー R』は新規ユーザーでも大丈夫? オリジナル版経験者も楽しめる? 2つの視点で遊び比べてみた【プレイレポ】

シリーズ最新作であり、懐かしの名作を蘇らせた『スターオーシャン セカンドストーリー』が11月2日に発売されました。この期待作について、2つの視点で体験。オリジナル版を知らない方も、こちらの記事を参考にしてください。

ゲーム 特集
『スターオーシャン セカンドストーリー R』は新規ユーザーでも大丈夫? オリジナル版経験者も楽しめる? 2つの視点で遊び比べてみた【プレイレポ】
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経験者の「思い出」を大事にしながら、新たな刺激も提案する『SO2R』

ここまでは、『スターオーシャン セカンドストーリー』を全く知らない人から見て気になる点や、不安になりそうな要素に迫ってきました。そしてここからは、オリジナル版や後に出た『スターオーシャン2 Second Evolution』をプレイ済みの経験者が改めて『SO2R』を遊んでも楽しめるのか、といった点から見た体験をお届けします。

まずは、こちらもグラフィック関連に触れたいと思います。経験者ならば、キャラ描写のデフォルメはお馴染みなので、さほど問題はないでしょう。むしろ、立ち絵が一新され、現代風になった点が気になるかもしれません。

2Dイラストは今回、梶本ユキヒロ氏が手がけており、元のイメージを受け継ぎつつも現代風にリファインしています。いずれも魅力的なデザインですが、過去作のプレイ経験があると、「昔の絵の方が……」と思う人もいるでしょう。

この点について『SO2R』はフォローが行き届いており、本作と過去作、どちらの立ち絵もステータス画面で表示可能。しかも『スターオーシャン セカンドストーリー』だけでなく、『スターオーシャン2 Second Evolution』の立ち絵もあり、メインキャラにそれぞれ3枚ずつの立ち絵が用意されています。

また音声は、『スターオーシャン セカンドストーリー』と『スターオーシャン2 Second Evolution』で担当声優が変更されましたが、本作は両方のバージョンを収録。キャラごとの切り替えが可能なので、思い出と同じ声にしたり、個別に設定して自分好みの組み合わせにしたりと、こちらも自由な形で楽しめます。

さらにBGMも、桜庭統氏がリアレンジし、今の時代にマッチした新音源と、懐かしいオリジナル版の両方を搭載。こちらも同様に、切り替えることができます。

ビジュアル、声、BGMと、経験者の胸に残っている思い出を極力崩さない配慮がきめ細かい『SO2R』。ですが、変わらないものばかりではなく、特に顕著な追加が見られるのはバトル要素です。

必殺技や紋章術を使い、複数のキャラが入り乱れるバトルという基本はそのままですが、そこに新システムを導入。敵キャラに「シールド値」が設定され、このゲージを0にすると相手は一時的に無力化します。この状態だと被ダメージも増えるので、一気に畳みかける絶好のチャンスです。

戦闘は最大4人の編成で挑みますが、バトルメンバー外の仲間も戦闘に参加できる「アサルトアクション」も新たに加わった要素のひとつ。バトルメンバーとは扱いが異なり、時間経過で増えていく「アサルトゲージ」が最大になると、その仲間を呼び出す形で攻撃できます。

オリジナル版におけるバトルメンバー外のキャラは、非戦闘時の回復役や特技の担当など、表立って活躍する場面が少な目でした。しかし「アサルトアクション」のおかげで、一時的とはいえ戦闘中でもその姿が見られるようになります。もちろん戦略的にも有効な手段なので、強敵に打ち勝つためにも重要な手段です。

もうひとつ、戦闘に新たな刺激をもたらしてくれるのが、「ボーナスゲージ」の存在です。敵を攻撃すると落とす「スフィア」を一定以上集めると、プレイヤー側に有利な効果が発動します。これは戦闘をまたいでも効果が続くので、敵と戦い続けるモチベーションにも繋がります。

しかし、操作キャラが戦闘不能になったり、バックアタックを受けると、このボーナスゲージはリセットされ、有利な効果も失います。この効果を失いたくないという思いから、雑魚との戦闘でも一定の緊張感が生まれ、プレイヤー側の中だるみを防ぐ効果もありました。

また、回避を絶好のタイミングで行うと「ジャストカウンター」が発生し、敵のシールド値を削りやすくなるなどの恩恵を得られますが、逆に回避が失敗すると、前述のボーナスゲージがリセットされ、やはり有利な効果を失います。しかも、一定時間行動ができなくなるオマケつきです。

「ボーナスゲージ」を稼いで有利な体制を整え、敵の「シールド値」を削り切って一気に攻める気持ちよさと、それを失わないよう務める緊張感。「アサルトアクション」で、バトルメンバー外の仲間も参加する共闘感。成功時の恩恵と失敗時のリスクを併せ持つ「ジャストカウンター」のスリル。こうした要素の数々が、過去作の経験者にも新たな刺激を与え、新鮮な気持ちで楽しませてくれます。

絵と音は、思い出を極力壊さないような形で着地。しかしゲーム体験は快適さが増し、様々な新要素を意欲的に導入しています。その結果、刺激的かつ手応えのあるゲーム性を提供する作品として仕上がったといえるでしょう。

あらゆるものを今風に変えたりはせず、しかし懐かしさだけに執着もしない――そうした姿勢が、過去作を経験した全員に受け入れらえるかどうかは分かりません。ですが、新たな刺激を求め、プレイヤーへの配慮があり、そしてオリジナル版に敬意を示した『SO2R』は、シリーズファンが改めて手を出す価値のある作品だと感じました。

新規ユーザーはまっさらな気持ちで、そして経験者は新たな要素を楽しみながら、『SO2R』に触れてみてください。そこには、2023年に相応しいRPGの姿があります。

(C)1998, 2023 SQUARE ENIX Original version developed by tri-Ace Inc.




《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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