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『VALORANT』初の世界大会「VCT Stage 2 Masters レイキャビク」を戦い抜いた日本代表「Crazy Raccoon」の勇姿を振り返る

【#CRWIN】と日本中の『VALORANT』ファンが見守る中、初の世界大会に挑んだCR。その戦いと悔しさを振り返ります。6月にはCRカップも!

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『VALORANT』初の世界大会「VCT Stage 2 Masters レイキャビク」を戦い抜いた日本代表「Crazy Raccoon」の勇姿を振り返る
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5月24日~30日、アイスランドのレイキャビクにて「VCT Stage 2 Masters 2」が開催されました。世界各地域から選出されたトップチームがしのぎを削る中、激闘を戦い抜いた日本代表「Crazy Raccoon」の勇姿を確認していきましょう。

『VAROLANT』のe-Sportsシーンで展開されている「VALORANT Champions Tour」(以下VCT)、これは「Challengers」「Masters」「Champions」の3段階で構成されており、今回行われたのはStage2の「Masters」。新型コロナウイルスの影響でStage1 Mastersは各地域での大会でしたが、今回は満を持してLAN環境(オフライン)での国際大会となりました。その舞台であるアイスランド・レイキャビクに日本代表として降り立ったのは「Crazy Raccoon」(以下、CR)です。

・Mastersへの道

Mastersへの出場は国内大会Challengers STAGE2 Playoffsで優勝した1チームのみ認められています。このPlayoffs グランドファイナルでCRと対峙するのは、過去の国内大会で数多くの優勝を収めていた「Absolute JUPITER」。3マップ先取のBO5形式で行われたこの試合は、最終マップオーバータイムまでもつれ込む大接戦となりました。初の国際大会への切符をかけた緊張感は、マップを重ねるほどに高まっていき、最終マップのオーバータイムは見ているだけで心臓がはちきれそうになるので、是非ともその目でチェックしてください。

・初戦 Version1

TwitterのトレンドにはCRの勝利を願う「#CRWIN」のタグがトレンドを席捲し、TwitchやYouTubeの配信には多くのファンが応援に詰めかけ、それに応えるようにキャスター陣も初の3人体制で放送されました。国内チームとファンの希望を背負ったCRが挑むのはNA2位通過の「Version1」。

第一マップ「アセント」では、日本ではあまり見られないアビリティの配置や強気のピークタイミングに苦しめられ、大きくラウンド差をつけられてしまいます。中盤からMunchkin選手やneth選手のクラッチでなんとか食らいつきますが、前半のラウンド差が響いたか、11-13でV1の勝利となりました。

第二マップ「アイスボックス」は、V1の見事なセットプレイと取り返しを許さない確実な攻撃に苦しめられ、第一マップ以上のラウンド差(9-3)で攻防入れ替えを迎えてしまいます。CRは攻撃で盛り返す粘り強さを見せ、12-10まで追いつきますが、勝利をもぎ取るためにV1が切ったのは「前に出る防衛」というカードでした。CRは対応しきれず、13-10で惜しくもV1の勝利、マップスコア2-0でV1の勝利となりました。この試合は特にV1のPenny選手が扱うジェットのブレードストームやオペレーターによる勝負勘とフィジカルの強さが光っていました。今大会はダブルエリミネーション形式を採用しているため、CRはLower Bracketへと進みます。

試合後のキャスターによるインタビューに答えたrion選手は、日本からの熱い応援に感謝を示しつつ、「互角に戦える想定だったが、惜しい場面を反省したい」と語り、「そこで倒れたら危ないという場面でも前に出てくる姿勢は想定外だった」とし、Lower Bracketへの意気込みを見せました。

・第二戦 X10 Esports

日が変わってDay3、敗北が敗退を意味するLower BracketでCRが対峙するのはタイに拠点を置く「X10 Esports」(以下X10)。

第一マップ「ヘイヴン」。X10のキレイなセットプレイに苦しめられるCR。前目に前線を張ることで対策を取るも、12-5と大きなラウンド差でマッチポイントを奪われてしまいます。そこから4ラウンドの粘り強さを見せましたが、13-9でX10の勝利となりました。

第二マップ「アイスボックス」。Munchkin選手がセージ、rion選手がヴァイパーをピックし、Day1の修正をピックで見せるCR。アタッカー有利と言われるアイスボックスで防衛スタートのなか、折り返しまでに5ラウンドを取得することに成功します。しかし、X10のフラッシュによる確実なピークや、サイファーによる情報戦を敷いた防衛は固く、最後まで流れを手繰り寄せられず13-5でX10の勝利となりました。残念ながらここでCRの旅は幕を閉じることになりました。

試合後のインタビューでneth選手は言葉に詰まり、国際戦に対して用意してきたものが通用しなかった悔しさを隠しきれませんでした。しかし、「Stage 3 MASTERSではどこにも負けないように」と、力強い言葉を覗かせたのも印象的でした。

・今後の国内大会

残念ながらCRは勝ち星を上げることはできませんでしたが、他の地域では戦い方やスタイルが大きく異なることもあり、初のLAN環境での国際大会は貴重な経験になったことは間違いないでしょう。この悔しさをバネにCRの更なる躍進に期待すると同時に、今大会に刺激された他の国内チームがより強くなっていくことに期待しましょう。Stage 3 MASTERSはドイツ・ベルリンでの開催が決定しています。このベルリンへの切符を勝ち取るのはどこのチームなのか、7月~8月にかけて行われる今後の国内大会(Challengers)も要チェックです。

さらに、CRが主催する「Crazy Raccoon Cup VALORANT」も6月5日~6日に開催予定です。CRとAbsolute JUPITERの選手を含む豪華なインフルエンサー達によって構成されたメンバーも公開されているので、こちらも見逃さないようにしましょう。


《Okano》

「最高の妥協点で会おう」 Okano

東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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