2021年3月で25周年を迎える『バイオハザード』シリーズで有名なキャラクターといえば、やはり初代の主人公である「クリス・レッドフィールド」と「ジル・バレンタイン」ですよね。このふたりはシリーズを通しても登場回数が多く、人気もある存在といえます。
しかしおもしろいことに、『バイオハザード』を象徴するふたりのキャラクターは作品ごとにかなり顔が違います。せっかくの25周年ですので、改めて彼らの顔の移り変わりを見ていきましょう。
クリスは立場によって顔が大きく変わる!?
■初代『バイオハザード』
とはいえ、『バイオハザード』のころはローポリゴンでキャラクターの顔がしっかりと描写されていません。スクリーンショットを見れば確かにクリスだとはわかるのですが、顔がどうこうという問題ではないですよね。なので、実写Verと説明書イラストも見ていきましょう。
説明書に掲載されているクリスのイラストを見てみると、かなり爽やかな好青年である印象を受けます。「臆することを知らぬ精神力と鋼の肉体を兼ね備え」と書かれていますが、“筋肉のある優男”というイメージですよね。
しかし説明文は非常にぶっそう。「彼にとって全ては『殺るか殺られるか』」という部分は主人公にあるまじき一文な気もしますが、これは後の伏線となるのです。
『バイオハザード』では実写ムービーも使用されており、そこでクリスやジルたちの顔を確認できます。実写Verはイラストと方向性がだいぶ異なり、ふつうに優しそうな男性といった印象です。
■リメイク版『バイオハザード』
リメイク版『バイオハザード』（その後、HD版の『バイオハザード HD リマスター』が各ハードで発売）では、初代の説明書イラストよりはもう少し男らしく、実写版ともまただいぶ違うデザインになっています。
初代のポリゴン姿のクリスを比較すると割と似ているため、ゲーム内映像をより鮮明に描いたものと思われます。イメージともかけ離れておらず、「これこそクリスだ」と思う人も多いのではないでしょうか。
■『バイオハザード CODE:Veronica』
2000年発売の『バイオハザード CODE:Veronica』にもクリスが登場します。こちらも初代のイメージを引き継いているタイプのクリスで、髪型がちょっとおしゃれになっています。
本作でのクリスは、妹であるクレアを助けるために単身ロックフォート島へ乗り込むのですが、うっかり銃を落として現地調達せざるを得なくなるという、ちょっぴりマヌケな姿を見せてくれます。
■『バイオハザード リベレーションズ』
『バイオハザード リベレーションズ』は『バイオハザード5』より後に発売されましたが、時系列的には『5』の前になるようです。このころのクリスはいかにも若いですし、これまでより時代に合わせて洗練された雰囲気のデザインになっています。
■『バイオハザード5』
そして、クリスは『バイオハザード5』でかなりイメチェンします。このころから海外向けの展開を意識しているのか、クリスはよりマッチョで渋いイケメンになるのです！
この腕の太さ！ 初代の説明書に書いてあった「彼にとって全ては『殺るか殺られるか』」という説明文がぴったりのキャラクターに変化したのでした。おまけにラストシーンでは素手で巨大な岩を殴って動かす有様で、ファンから「ゴリラ」とあだ名をつけられるのも納得の活躍ぶりです。
■『バイオハザード6』
『バイオハザード6』ではさらに渋く、いかにも軍人らしい雰囲気のキャラクターに。髪型にもそこまで気を使っていないようですし、ヒゲもあまり手入れしていなさそうな雰囲気を感じます。
『バイオハザード6』のクリスは戦いに疲れ切っており、記憶を失って各地を放浪していました。ゆえに『バイオハザード リベレーションズ』や『バイオハザード5』のころにあった若々しさやカッコよさが変化していったのかも。
■『バイオハザード7 レジデント イービル』
そして『バイオハザード7 レジデント イービル』にもクリスは登場するのですが……、これ、誰？ と言わざるを得ないくらい大きくデザインが変化していますね。
強いていえば、初代の説明書に掲載されていたデザインに近い細めのタフガイといったところでしょうか。いやそれでも、見比べると「誰？」となるくらい別人でしたね……。
■『バイオハザード ヴィレッジ』
そんな別人にチェンジしてしまったクリスですが、最新作『バイオハザード ヴィレッジ』では『バイオハザード6』に近いデザインになるようです。次世代機向けだけあって、髪やヒゲの描写が実に精細です。
『バイオハザード ヴィレッジ』のメインビジュアルでは、クリスが狼男のような姿になっているのも気になるところ。おまけにクリスは主人公であるイーサンの娘もさらってしまうようで、新作でもいつもと違う顔を見せてくれそうです。
改めて歴代のクリスを並べてみると……、完全に別人！ むしろ明確に顔が定まっていないのがクリスという人物なのかもしれません。
ジルはセクシーに変化！
■『バイオハザード』
もうひとりの主人公である「ジル・バレンタイン」の変化も見ていきましょう。ゲーム中のジルは、クリスより顔がしっかり描かれているので判別しやすいかも。キリッとした表情で戦う女性の強さが見て取れます。
説明書のイラストは、クリスと同じくかわいらしい雰囲気。イラストと実際のグラフィックがだいぶ違ってもまったく問題がないのは、ある意味でレトロゲームの魅力のひとつですよね。
実写Verだとゲーム中モデルにやや近い感じでしょうか。それでもやはり、実写Verのジルを演じている方の人柄の良さが出ているように思えます。キーピックで鍵をこじ開けたりしなさそう。
ジルもまた続編を見ていくと姿が大きく変化するのですが、彼女は顔が変化するというよりは時代に合わせて格好が変化しまくるキャラクターです。初代のころはSTARSの制服姿とショートカットが印象的ですが、この記号すら変えていける存在といえるでしょう。
■リメイク版『バイオハザード』
リメイク版のジルは、制服と髪型が同じなので違和感なし。けれども顔を見るとかなり美人になっているかも？ とはいえ、化粧で顔の印象が変わることもあるわけで、これといって違和感はないですよね。
■『バイオハザード3 LAST ESCAPE』
『バイオハザード3 LAST ESCAPE』のジルは髪型も服装も大きく変化します。セクシーな青いチューブトップがとにかくインパクト大！ クリスは顔がどう変化したか気になりますが、ジルはもはや変化して当たり前といえる状況になりました。
■『バイオハザード RE:3』
リメイク版の『バイオハザード RE:3』ではチューブトップではなくタンクトップになりましたが、それでも露出度の高さはあまり変わらず。強くてセクシーなキャラクターになっていました。
■『バイオハザード リベレーションズ』
一方の『バイオハザード リベレーションズ』では、ジルの露出度が大きくダウン。ぴっちりとした戦闘用スーツを身にまとっています。ゲーム中ではだいたい背中側を見つめることになるのですが、これはこれでお尻が強調されていてセクシーな格好なんですよね。
髪型や服装といった要素こそ大きく変化していますが、ジルに共通するのは「セクシー」という要素なのかもしれません。ある意味でクリスよりは一環しているかも。
■『バイオハザード5』
『バイオハザード5』のジルもやはりセクシーなデザインです。プレイアブルキャラクターとして登場するときは『バイオハザード リベレーションズ』と同じくぴっちりとした衣服を着ています。
敵キャラクターとして登場するときはよりセクシーなボディースーツを着ており、この姿でフィギュア化もされているのです。髪も金髪になり、胸元にはあやしい装置が……。このころのジルはウェスカーに洗脳されていたそうなので、これはヤツの好みなのかも。
改めてジルをまとめて見てみましょう。こうしてクリスやジルの歴史を眺めてみると、そもそも女性はファッションの幅が広いと実感します。ゆえにジルは変化してもあまり気になりませんが、クリスは顔が変わってしまうことばかりに注目してしまうのかも。
クリスやジルは見た目こそ作品で大きく変化していますが、ファンの多い『バイオハザード』シリーズにおける象徴的なキャラクターであることは間違いありません。今後も時代に合わせたスタイルで魅力的に活躍してほしいですよね。
