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日中モバイルゲーム売上比較レポートが公開─中国産ゲームの勢いが鮮明に

2017年の中国に進出した日本モバイルゲームの総合売上高が307億円、同年日本に進出した中国モバイルゲームの総合売上高は417億円と、中国モバイルゲームの日本総合売上が日本モバイルゲームの中国総合売上高上回る結果が出ました。

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日本、アメリカ、中国、韓国など21カ国のアプリゲーム市場を分析するMobile Indexは、「中国に進出した日本ゲームVS日本に進出した中国ゲームの実績分析」を発表しました。

2017年の中国に進出した日本モバイルゲームの総合売上高が307億円、同年日本に進出した中国モバイルゲームの総合売上高は417億円と、中国モバイルゲームの日本総合売上が日本モバイルゲームの中国総合売上高上回る結果が出ました。

2017年日中モバイルゲーム総合売上比較



中国に進出した日本モバイルゲームの売上1位は『Fate/Grand Order』(以下、FGO)の132億円。2位は『NARUTO火影忍者』の105億円、3位は『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』の28億円。『FGO』と『NARUTO火影忍者』合わせて全体の3分の2以上を占める一方で、3位以下は売上の差が開いています。

対して、日本に進出した中国モバイルゲームの売上1位は『THE KING OF FIGHTERS 98UM OL』(以下、KOF’98 UM)の98億円。2位が『あんさんぶるスターズ!』(以下、あんスタ)の88億円、3位が『アズールレーン』の76億円、4位の『Clash of Kings』が64億円、『戦艦帝国』が54億円と、日本と比べて上位陣の差が少ないのと、人気タイトルの多さがうかがえます。

2017年日中モバイルゲームの月別売上比較


『THE KING OF FIGHTERS 98UM OL』

日本ゲームの平均月別売上は26億円に対して、中国ゲームの平均月別売上は47億円。日本ゲームは中国において月ごとに売上が増減し、中国ゲームの売上は持続的に成長している傾向が見られます。とくに2018年1月以降は日本ゲームの売上は減少し続けており、1月は『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』の売上上昇で40億円を記録したものの、2月以降は『FGO』と『NARUTO火影忍者』の売上減少が響いていることが報告されています。

一方の中国ゲームは、2017年9月の『アズールレーン』の日本リリースにより10月の売上は73億円を達成。続けて11月に日本でリリースした『荒野行動Knives Out』(以下、荒野行動)が2018年5月まで売上増加を続けています。

2017年1月~2018年5月までの日中モバイルゲーム月別売上分析


<中国に進出した主要日本ゲームの売上分析>


『FGO』中国平均月額売上は14億
2017年の中国総合売上は132億円。中国での月別売上最高が2017年10月の21億円。日本版『FGO』の2周年記念アップデートの際に実装されたイベント及びガチャが要因ではないかと見られています。

『NARUTO火影忍者』中国平均月額売上は8億7千万
2016年1月6日に中国でリリース、2017年の中国総合売上は105億円。2017年1月に売上20億円を記録したが、その後は売上が減少した。今後季節系イベント展開によって売上の回復が可能ではないかと考えられています。

『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』安定した売上を見せる
2017年1月から2月にかけて一時的に売上が減少したものの、以降は売上が安定。2018年1月には中国売上げが3億4千万円を達成しており、人気キャラクターのガチャ実施が牽引したと判断されています。

<日本に進出した主要中国ゲームの売上分析>


『KOF’98 UM』緩やかな成長ぶり、17年は売上98億を記録
2017年の日本での総合売上は98億円。人気キャラクターのガチャを実施した2017年の3月と5月は月額売上が9億円以上を達成しました。

『あんスタ』2018年初頭の売上低迷を乗り越えて5月は売上13億を記録
2018年1月~4月の売上が2017年同期と比べて下落。2018年1月の☆5排出確率アップクジ引きガチャが確率が上がらないまま実装された問題が、2月以降の売上減少の原因と見られています。その後、4月の☆3、☆4キャラクター確定排出ガチャ、5月の3周年記念大型アップデート実施により売上が回復して5月は13億円を記録しました。

『アズールレーン』2017年11月の売上が27億円。その後も売上は安定
2017年9月13日に日本でリリース。2017年の総合売上は75億8千万円。2017年12月から売上が安定しており、2018年4月の月額売上は6億7千万円を達成。

『荒野行動』2018年5月は売上39億、売上は右肩上がりが続く
2017年12月以前は月別売上1億円を下回っていたものの、持続的な売上成長により18年5月には39億円を記録。PC版『PUBG』をモバイルでプレイしたいというユーザーニーズを満たし、初心者でも簡単にプレイできるbotプレイが人気上昇の要因と見られます。



近年、世界最大規模のゲーム市場を持つと言われる中国。今回のレポートではタイトル名は記載されておりませんが、世界的に人気な『王者栄耀(おうじゃえいよう)』や日本でもファンが多い『陰陽師』などが今後広まっていけば、中国モバイルゲームの日本総合売上はまだまだ伸びる可能性があります。
《乃木章》

現場に足を運びたい 乃木章

フリーランスのライター・カメラマン。アニメ・ゲームを中心に、親和性のあるコスプレやロリータ・ファッションまで取材。主に中国市場を中心に取り上げています。

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