人生にゲームをプラスするメディア

【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画 "Project Hikari"」の可能性

スクウェア・エニックスのテクノロジー推進部が取り組んている「Project Hikari」は、VR技術を使って、マンガの新しい表現を実現しようというものです。

ゲームビジネス VR
【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画
  • 【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画
  • 【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画
  • 【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画
  • 【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画
  • 【TGS2016】漫画の文脈を飛躍させるスクエニ「VR×漫画
スクウェア・エニックスのテクノロジー推進部が取り組んている「Project Hikari」は、VR技術を使って、マンガの新しい表現を実現しようというものです。同プロジェクトのサイトでは、

“プロジェクトHikari”は、ハイエンドゲーム技術と日本の漫画を融合させたユニークな遊び体験を目指して、あなたが大好きな“ あの物語 ”の向こう側に行けるよう、その夢を実現しようとしています。

という風に説明されています。東京ゲームショウのスクウェア・エニックスブースでは、同社の「ビッグガンガン」で連載されている、めいびい氏による「結婚指輪物語」を題材にした、デモが実施されていました。開発にはUnreal Engine 4が用いられたそうで、デバイスはHTC Viveが使われていました。


ブースの様子。HTC Viveで体験できた。


ブースでは、今回体験できた部分の小冊子も貰えた。

VRを装着すると、目の前には机があり、「結婚指輪物語」の冊子が置かれています。それを手に取り、めくると、360度を見渡せる漫画の世界に飛び込むことになります。そこは主人公の部屋で、プレイヤーはそこに座り、次々に目の前に飛び込んでくるコマを眺めることになります。

主人公やヒロインの台詞はナレーションで読み上げられ、アニメを観ているような感覚もあります。各コマは2Dが基本ですが、中が3Dで作られていてコマの中を覗き込めるものもあります。Viveのコントローラーを使えば、コマの表示場所を360度、好きな場所に置いたり、距離を変えたりすることができます。

物語が進んでいくと、コマの中がアニメーションしたり、コマの表示もよりダイナミックになっていき、気分を盛り上げていってくれました。体験は約9分、コミックにして20ページほどの内容でしたが、ドキドキしながら次第に惹きこまれていく自分が分かりました(本作初見でした)。



基本的には漫画が培ってきたコマ割りをベースにした表現ですが、360度空間の中で、それをダイナミックに動かし、アニメ的な表現も織り交ぜることによって、漫画でもない、アニメでもない、新しい体験が作られているように感じました。

ボイスを用意する必要があるというのが制作上では課題になりそうですが、それ以外では既存にある漫画のコマを使うことで負荷を軽減できるように見受けられました。今後の展開が気になるプロジェクトと言えそうです。
《土本学》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 超大作RPGからの転身「iPhoneゲームは楽しくてしょうがない」ゼペット宮川代表に聞く

    超大作RPGからの転身「iPhoneゲームは楽しくてしょうがない」ゼペット宮川代表に聞く

  2. 【DEVELOPER’S TALK】外部との連携で技術的困難を乗り越えた!「オト」が主役の『謎惑館』開発秘話

    【DEVELOPER’S TALK】外部との連携で技術的困難を乗り越えた!「オト」が主役の『謎惑館』開発秘話

  3. 川島隆太教授、『脳トレ』のロイヤリティは受け取らず

    川島隆太教授、『脳トレ』のロイヤリティは受け取らず

  4. アバターの口の動きがより滑らかに!音声認識リップシンク「CRI LipSync」が「Animaze」に標準搭載

  5. 「モンハン×USJ」全ハンターに味わって欲しいリアルさ! 新アトラクション『XR WALK』体験レポ

  6. 「キミの心の応援団長」バーチャルYouTuber富士葵が込める想いとはーーキーマンインタビュー

  7. 『MGS V: TPP』海外版スネークの声優交代、本人が改めて明言

アクセスランキングをもっと見る