技術の目利きや個々のソフトの筋の良さをを見極めることを、岩田社長は「商品がお客様の前に実際に差し出される前に、具体的な製品の形になる前の段階で、どのようにポテンシャルを判断するのか」と言い換え、これまで技術の目利き(あるいは面白さの目利き)は任天堂の中で長く経験を積んできた少数の人間がやってきたと述べます。ですが今は、これまでハードやソフトを牽引してきた人達が引退した後でも同社を支えていく体制作りが思案されていることを明かし、「具体的に手応えのある人が育ってきました」と断言。この成果は徐々に見えていくだろうと岩田社長が語りました。
また専務取締役・竹田 玄洋氏は、近年は見守ることを心がけ、可能な限り若い世代の判断に任せるような傾向にあるとしました。多彩な分野が目まぐるしく変化しているため、できるだけ柔軟な思考が求められる昨今ですが、竹田氏は「“たとえ失敗してもお金をドブに捨てたことにはならない”と感じられる挑戦を(自分の)後に続く人々にはやっていただきたい」という任天堂が持つ一種のDNAに近いものがしっかりとあるかを見据えつつ、今は次の世代が育っている段階であるとの考えを示します。
「下手に回答するとまた「引退説」が出そうという心配もありますが」との前置きで切り出した専務取締役・宮本 茂氏も、できるだけ現場に委ねるスタンスを取っていると明かしました。問題を解決する最適な技術を研究・検討していると意見や方向性がどうしても同じ方向に流れがちになるため、「その中に“ユニークな視点”というのを一つはっきりと持つことが重要」であると宮本氏は説いています。
そのユニークな視点の問い方が正しく世の中に提示できていれば、仮に失敗しても「お金をドブに捨てない」行動が実践できると述べ、こういったチャレンジを若い世代が判断の中心になって行う体制が今動き出していると明言。最後は「未来が明るくなると思っています」といった力強いコメントで締めくくられました。
ゲームという娯楽は、性能の向上だけでそのまま売上の増加に繋がるコンテンツではありません。如何に「面白さ」を生み出すか、そのために必要な「目利き」の向上は、今後も求められていくことでしょう。
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