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舞台「人狼 ザ・ライブプレイングシアター」は、俳優13人が言葉を尽くして物語を紡ぐ

高浩美のアニメ×ステージ&ミュージカル談義:『人狼 ザ・ライブプレイングシアター』は即興ステージ、ゲームさながら舞台上で繰り広げられる人間ドラマ、観客は推理せよ!

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「人狼 ザ・ライブプレイングシアター」 舞台上で繰り広げられる人間ドラマを推理せよ!
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高浩美のアニメ×ステージ&
ミュージカル談義
[取材・構成: 高浩美]

『人狼 ザ・ライブプレイングシアター』は即興ステージ、ゲームさながら舞台上で繰り広げられる人間ドラマ、観客は推理せよ!

■ 開演直前にカードを引いて役割が決まる、俳優にとってもスリリングな企画

ゲーム『人狼』。“汝は人狼なりや”、アメリカで2001年に発売されたパーティーゲーム。このゲームの基になったパーティーゲームや他から発売されている同じタイプのゲーム、ネット上でプレイされるようになったもの等、多数存在。それらを総称してこのタイプのゲームは『人狼』と呼ばれている。
日本ではイタリアで発売されたタブラの狼が最も普及しており、2002年、2004年、2009年に発売されており、カードやガシェット等が追加されている。

舞台版『人狼』はステージ上の俳優13人が言葉を尽くして物語を紡ぐ。つまり、アドリブ。ルールはもちろん、パーティーゲーム『人狼』。脚本はなく、開演直前に6種類13枚のカードを引いて、そこで役柄が決まる。即興で人間vs人狼の戦いが繰り広げられる。
この13名の中に人狼は3人。場面は昼と夜が交互に訪れる形式、実は開演前、客席に回答用紙が配られる。“3日目の夜”に回答用紙は出演者によって回収される。そんな推理も面白さのポイントだが、人間と人狼の攻防によって描かれるドラマも見逃せない。

■ 究極の“アドリブ”、“即興劇”、スリリングで本当に先が読めない!

初日の午後。ゲネプロがあった。初体験の観客のために舞台『人狼』を観るための簡単な説明が行われる。リピーターでない観客は早めに劇場に入っておくのが望ましい。“心の準備”をしておけば、すんなり『人狼』の世界に入っていけるからである。
プロローグは全ての公演に共通するが、そこから先は“筋書きの無いドラマ”。13人の人物がディスカッションを行う。それから舞台上で“投票”し、人狼を探し出す。“人狼”を見つけて処刑しなければ、村は滅亡するからである。観客は俳優の演技と会話の内容等から人狼が誰なのかを推理する。この芝居の面白さは自身が推理することだけではない。俳優の即興の芝居や会話のやり取りでも楽しめるのである。究極の“アドリブ”であり“即興劇”。ちょっとロールプレイング的要素もあってスリリング、ゲームさながらの先の読めない展開。要するに毎日観てもひとつも同じ話にはならない。
ゲネでは“怪しそう”な登場人物が実はそうでもなかったり(人狼じゃなかった)……。ちなみにゲネ終了後、客席に完全正答者はいなかった。まずまず“だませた”のではないだろうか?

「昨日、舞台『人狼』観てきたんだけど、こんな展開で、こういう風に人狼がわかっちゃって、それで結末は……」と友人に話したところで“ネタバレ”にならないどころか、なんの参考にもならない。誰も明日の物語の展開はわからない。
「毎回、変わるのが見所」と演出家は言う。ラストは2つ。人狼が勝つか、人間が勝つか、実にシンプル。しかし、そこに至るまでのストーリーは公演の数だけある。観客もアタマを働かせているが、俳優陣はさらにフル回転。とにかく“瞬発力”が必要で、誰かの“台詞”に速攻で、しかも気の効いた“台詞”を返さなくてはならない。しかも観客に簡単に推理されるようでは面白くない。そう易々と推理されるものか、といった気概も感じられる。観客はそういった緊張感と空気感を共有出来るのも楽しいポイントであろう。

2012年からシリーズ化されているが、VILLAGE以外の公演は物語の背景等が異なる。次回は新選組“バージョン”になる。ドラマでおなじみのキャラクターが人狼、こちらはどんなドラマが待っているのだろうか。観なければ、始まらない。

『人狼 ザ・ライブプレイングシアター #13:VILLAGE VII~夏草がそよぐ村~』
7月29日~8月10日
シアターKASSAI
『人狼 ザ・ライブプレイングシアター×新撰組~壬生村の狼 至誠の旅』
9月9日~9月15日

CBGKシブゲキ!!
人狼 ザ・ライブプレイングシアター
http://7th-castle.com/jinrou/

「人狼 ザ・ライブプレイングシアター」 舞台上で繰り広げられる人間ドラマを推理せよ!

《animeanime》
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