今作では、これまで関わってきた王国の崩壊により、ある勢力に仕えるのではなく、ゲラルトのパーソナルなストーリーを描くといい、全2作をプレイしていない新規プレイヤーでも十分楽しめる内容とのこと。世界には“Wild Hunt”と呼ばれる悪霊のようなクリーチャーがはびこりはじめ、ゲラルトとも何らかの繋がりを持っているようです。
デモは、ゲラルトが馬に乗って北の王国を訪れるところからスタート。馬にまたがったゲラルトは、深い髭をたくわえ、髪を後ろで束ねて雰囲気ががらりと変わっています。山道の眼下には遥か彼方まで壮観な景色が広がり、前作とは比較にならない、次世代機クオリティーのグラフィックスによる没入感と空気感が表現されています。
『The Witcher 3』で最も進化した点といえば、マップが完全なオープンワールドになったこと。ローディングの無い、シームレスな世界です。CD Projekt REDの開発者によると、デモでゲラルトが訪れるArd Skelligという島だけでも『The Witcher 2』の世界全体を超えるサイズで、『The Witcher 3』全体では前作の30倍以上というとてつもないスケールの世界が用意されているのだとか。
世界は徒歩、馬、船など様々な手段で移動でき、一度訪れた場所にはファストトラベルを利用可能。マップ上には、メインストーリーで通過する地点以外にも、森、城、湖、民家、港、洞窟といった“要所”が点在し、物語にしばられない自由な冒険を楽しむことができます。例えば、ゲラルトが足を運んだ小さな村は、村人ひとりひとりが自分の家に住み、各々の生活を営んでいる“生きたコミュニティー”として機能している徹底した作り込み。ゲームプレイに影響を与える、昼夜・天候の変化ももちろん備わっています。これらはすべて新エンジンREDengine 3の恩恵だと言えるでしょう。
NPCとのダイアローグ中に発生する選択肢の数、キャラクターのリアクションもいっそう豊富になり、開発者は100時間以上のノンリニアなゲームプレイを用意していると謳っています。
次は、新しくなった戦闘システムが紹介。前作ではプレイヤーから不満点も漏れた部分ですが、こちらも改良が加えられています。ゲラルトは草原でばったり出くわした巨大な鹿のようなモンスター“Fiend”と戦いに突入。ゲラルトのアクションは、前作よりもスムース、レスポンシブル、プレイヤーの操作がいっそう反映されるようになり、剣での攻撃、魔法、回避、そしてブロックを組み合わせた動作のアクションシーケンスは『The Witcher 2』の20から96種類に増加。森で遭遇した狼の群れとの戦闘シーンでは、狼がグループとして行動し、ゲラルトを包囲しようとするなど進化したAIシステムも解説されました。
最後にデモンストレーションされたのは、『The Witcher 3: Wild Hunt』の新要素と言える“モンスターハンティング”の要素と、シリーズを通して進化し続ける“枝分かれするストーリー性”。次々と犠牲者が出る村人の依頼で、非常に強力なパワーを持った森の悪霊“Leashan”を狩ることになったゲラルト。まずは“ウィッチャーセンス”で敵の足あとや手がかりを探し、Leashanの力の源である複数のトーテムを破壊、すると鹿の頭蓋骨をかぶった不気味なLeashanが姿を現します。Leashanはカラスの群れに変身して瞬間移動したり、狼の群れをはなったり、地面から木の根を発生させたりと、戦闘は一筋縄ではいきません。『The Witcher 3』では、こうした個性的かつ手強いモンスターが80タイプも存在し、倒した敵の情報は、“モンスター図鑑”のようなインターフェース画面で確認できるようになります。
Leashanを討伐したゲラルトが村に戻ると、サイドクエストらしからぬ思いがけないストーリー展開が待ち受けていますが、その真相は実際にゲームを遊んで確かめることをおすすめします。
『The Witcher 3: Wild Hunt』は、マルチリージョンのオープンワールド、ダイナミックなタクティカルコンバット、ブランチングストーリーを備えたアクションRPGの正統進化だと実感できる出来栄え。今回展示されたプレアルファ段階のPC版には、まだ粗い部分も見受けられ、今後、次世代コンソールで実際に動いているのを見てみたいところ。“ゲラルト・ザ・ウィッチャー”を主役にしたトリロジーの最終章ということでもシリーズファンには絶対に見逃せないタイトルでしょう。
『The Witcher 3: Wild Hunt』はPCおよびPlayStation 4/Xbox Oneの次世代機を対象に、2014年リリース予定です。
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