市場投入は第二四半期(すなわち6月中)とアナウンスされており、国内でもWSL JAPANが公式サイトで予約販売を実施中です(価格5万4800円)。E3のNVIDIAブースでは発売を目前に控えて、大々的なプロモーションが行われていました。
Project SHIELDは同社の最新チップセット「Tegra4」を心臓部に搭載し、5インチのマルチタッチ液晶ディスプレイ(1280×720)を装備。ゲーム機のコントローラに液晶画面をつけたような外観となっています。OSにはAndroid4.2を搭載し、Google PlayやNVIDIA TegraZoneからゲームをダウンロードして楽しめます。
携帯ゲーム機としてだけでなく、本体にHDMI端子を装備し、自宅のテレビに接続して、大画面でゲームをプレーすることも可能。クラウドゲーミングサービス「GRID」の技術を応用し、対応PC上のゲームをストリーミングプレイすることもできます。さらにGRID上のクラウドゲームの再生端末としても楽しめるという、至れりつくせりの内容です。
今回初めて触った感想としては、デュアルショック4やXbox ONEコントローラなどと比べて、ちょっとグリップ部が持ちにくいかな、という印象です。いわゆるPC向けのUSBコントローラのような、微妙にこなれていない感覚を受けます。LRボタンもちょっと押しにくく、すべてのキーをフル活用するゲームをドップリと遊ぶには、少々しんどいかもしれません。ま、これらの製品と比べるな、という話もありますが。
また携帯ゲーム機としては、ちょっと本体重量が重く、ずっと手に持って遊ぶのは少々疲れるかも・・・・・・と感じたのも事実です。
とはいえ、コンソールライクな本格コントローラでゲームがプレイできる点は、一般的なスマホと比べて大きなアドバンテージ。またレティーナクオリティを標榜する液晶ディスプレイは非常に美麗で、画面サイズが小さい分、みっちりとピクセルが詰まっている感覚を受けました。筆者は会場でFPSの『CONDUCT』を楽しみましたが、ハイクオリティなサウンドと共に、非常に快適にプレーできました。
また会場ではGeForce搭載PCを母艦としたストリーミングプレイも楽しめました。PC上で再生中のゲームをH.264形式の映像として転送し、同一WI-FI内にあるProject SHIELDで楽しめるというもので、ほとんど違和感がなかったのが印象的。ゲームは『METRO LAST NIGHT』『BATMAN ARKAMCITY』『SKYRIM』『BOARDER LAND2』がプレーできましたが、いずれも普通に楽しめるといった感覚です。
ちなみにProject SHIELDの宣伝文句として、同じ形式でSteam上で配信されているゲームをProject SHIELDで楽しめるというものがあります。残念ながらデモはありませんでしたが、なるほど期待できそうでした。一般的にPCとリビングのテレビは別々に置かれていることが多いため、PC上のSteamのゲームをProject SHIELDで再生し、HDMI経由でテレビに再生して楽しむといった遊び方も現実的なものになりそうです。
もっとも筆者が一番驚いたのは、同社が提供するクラウドゲーミングサービス「NVIDIA GRID」のデモです。クラウドゲームなので再生する端末スペックは関係なし。会場ではASUSのタブレット・HTCのスマートフォン・DELLのXPSノート、MacBook Pro、そしてなんと同じAndroidベースのゲーム機、OUYAまで再生端末として展示されていました。ハードの垣根を越えてゲームが楽しめる、まさに「次世代」って感じです。
今回サーバにインストールされていたのは、さまざまなジャンルから全21種類。中でもクラウドゲームに向かないとされる格闘ゲームで、『スーパーストリートファイターIVアーケードエディション』が楽しめたのには驚かされました。実際にプレーしてみても、なるほど普通に遊べるという感じ。ヘビーゲーマーには違和感が感じられるのかもしれませんが、個人的にはこれで十分と感じさせられます。
ゲーム機やPCのコモディティ化が進み、製品単価が相対的に下落している中で、大きなビジネスが見込めるサーバ市場はNVIDIAにとっても有望です。国内でもクラウドゲーム機「G-cluster」が6月に販売を開始。GAIKAIをとりこんだプレイステーション4のローンチも年内にひかえており、クラウドゲーミング向けインフラの急拡大が見込まれます。そうした中で同社のGRIDテクノロジーは、今後ますます注目を集めていくのではないでしょうか。Project SHIELDと NVIDIA GRIDという二正面作戦でコンシューマ市場に乗り出す同社の戦略に、今後も注目していきたいところです。
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