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【ロコレポ】第9回 ファミコン幻のプレミアSTGは想像以上に熱かった!『サマーカーニバル'92 烈火』

インサイド読者のみなさま、Here we go!ゲームライターのロココ試作型です。

任天堂 3DS
『サマーカーニバル'92 烈火』は、加賀電子が12月12日からニンテンドー3DSバーチャルコンソールで配信しているシューティングゲーム。
  • 『サマーカーニバル'92 烈火』は、加賀電子が12月12日からニンテンドー3DSバーチャルコンソールで配信しているシューティングゲーム。
  • ファミコン版発売当時(1992年)の家庭用シューティングとしては圧倒的な物量の敵機と敵弾が画面全体に表示され、驚異的なゲームプレイを体験することができます。
  • 全体的にゲームスピードは速めで、弾避けやアイテムの取捨選択など素早い判断が求められます。
  • 敵機の攻撃方法は変則的かつ多彩で、最初はパターンを把握するだけでも至難の業。
  • プレイ中に画面のチラつきなどは感じられるものの、ゲームスピードが著しく落ちることなどはなく、全体的にプレイ感覚は良好です。
  • 敵機のグラフィックやスクロールしていく背景も、ファミコンのハードスペックを考えると美しく描かれていると思います。
  • 特にステージボスのデザインはとても洗練されていて、今でも通じるレベルじゃないでしょうか。
  • とても、20年前にファミコンでリリースされた作品とは思えませんよね。
インサイド読者のみなさま、Here we go!ゲームライターのロココ試作型です。

第9回のロコレポは、加賀電子が12月12日から配信しているニンテンドー3DSダウンロードソフト『サマーカーニバル'92 烈火』のプレイレポートをお届けします。

『サマーカーニバル'92 烈火』は、1992年にナグザット(現・加賀テック)から発売されたファミリーコンピュータ用のシューティングゲーム。メインプログラムを、現在はケイブの「YGW」として知られるゲームクリエイターの矢川忍さんが担当しています。

矢川さんが『サマーカーニバル'92 烈火』の後に手がけたゲームはアーケードの『バトルガレッガ』(1996年発売)や『鋳薔薇』(2005年発売)など、ゲームシステムの革新性や完成度の高さから高く評価されました。『サマーカーニバル'92 烈火』はそんな矢川さんの原点ともいえる作品ですが、すでにスーパーファミコンが発売されていたファミコン晩年にリリースされたこともあり、当時あまり知名度は高くなかったようです。

その後に再評価され、シューターやレトロゲームファンの間では長い間「ファミコン幻のプレミアソフト」として知られていました。市場では、ソフトが3DS本体よりも高い価格で取り引きされることもあったようです。その『サマーカーニバル'92 烈火』がニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信されるということで、シューターの私が狂喜したのは言うまでもありません。

■本当にファミコンソフト?ハードの限界を超えたゲーム体験がここに
『サマーカーニバル'92 烈火』では、当時の家庭用シューティングとしては圧倒的な物量の敵機と敵弾が画面全体に表示されます。恐らくハードの限界ギリギリと思われるレベルのグラフィック表現と演算が行われており、ファミコン用ソフトとしては驚異的なゲームプレイを実現していると思います。プレイ中に画面のチラつきなどは感じられるものの、ゲームスピードが著しく落ちることなどはなく、全体的にプレイ感覚は良好です。

またグラフィックやサウンドの面でも、高いレベルで統一された作品性と世界観を楽しむことができます。特にステージボスのデザインは現在でも通じるレベルで、とても20年前にファミコンでリリースされた作品とは思えません。

■ゲームシステムもアーケード級で、全く妥協なし
本作ではスコアが増える「バーディ」、戦闘機RECCA(自機)のショットがパワーアップする「ブルーユニット」、RECCAのオプションを獲得できる「レッドユニット」、残機数が1つ増える「1UP」の、4種類のアイテムが出現します。

ショットがパワーアップするユニットには「バルカン」「レーザー」「ビーム」「5ウェイ」「ホーミング」の5種類があり、時間ごとに順番に変化します。このユニットを同じものを続けて取ることにより威力が3段階まで上がるのですが、たくさん飛び交う敵の弾の間をぬってユニットを選択、取得する作業はかなり難易度が高く、シューターを翻弄させてくれます。

また、RECCAの移動速度はセレクトボタンを押すことによりいつでも変更など、シューティングとしてのシステム面の盛り込み具合はまさにアーケード級で、妥協がないゲームデザインだと思います。

■プレイ開始、1分間でゲームオーバー!「初見殺し」連発のステージ構成に悶絶
私は今回のバーチャルコンソール版が『サマーカーニバル'92 烈火』初体験でしたが、初プレイはゲームスタートして1分間ほとでゲームオーバーになってしまいました。基本的にシューティング初心者に対する配慮などはなく、序盤から本気で自機を殺しにくるステージ構成を堪能することができます。

また、いわゆる「初見殺し」も非常に多いゲームデザインなので、シューターとしては何度もプレイして攻略したくなりますね。操作性に関しては十字キーよりも、スライドパッドで自機をコントロールした方がプレイしやすかったです。

■「VCメニュー」の「まるごとバックアップ機能」が便利
本作では「VCメニュー」から、ゲームの内容を好きなタイミングでバックアップできる「まるごとバックアップ機能」を使用することができます。バックアップしたデータを読み込むことにより何度でも同じところからゲームを再開することができるので、高難易度シューティングである『サマーカーニバル'92 烈火』をプレイするには便利だと思います。

特に本作では2周目の難易度が非常に高くステージ数も増加するので、本気で攻略するならかなり助かるのではないでしょうか。

■ファミコンシューティングの、ひとつの到達点
『サマーカーニバル'92 烈火』。このソフトを一言で表現するなら、「ファミコンシューティングのひとつの到達点」だと思います。

ファミコンというハードの限界性能を引き出したともいえるゲーム体験はとても刺激的で没入感があり、荒削りな部分もあるもののシューティングとしての完成度は高いです。プレミアソフト化したのも、納得です。個人的には、3DSのゲームで初めてアーケードスティックを使用したくなりました。シューターを自負している方は、ぜひプレイされてみてはいかがでしょうか。

『サマーカーニバル'92 烈火』は、好評配信中で価格は500円(税込)です。

(C)1992 naxat soft


【ロコレポ】 by ロココ試作型
INSIDEのゲームライターが3DSとiOSを中心に色々なソフトをプレイして、その魅力を伝える連載。RPGの魅力に目覚めたのは、ファミコン版『ウィザードリィ』。好みのゲームな場合にテンション上がり過ぎるのは許して…。
Twitter:@Rococo_TestType
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