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「マジェスティックプリンス」担当編集・鈴木氏インタビュー ― 新人作家を起用したワケ

漫画雑誌未来形コミック月刊「ヒーローズ」の注目作のひとつ「マジェスティックプリンス」。誰もが楽しめるダイナミックなSF作品を目指す同作の舵取りを担うのが、担当編集の鈴木緑視さんだ。作品づくりから月刊「ヒーローズ」の目指す方向性まで多岐にわたって伺った。

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「ヒーローを生み出し育ていく」をコンセプトに掲げ、2011年11月に創刊した漫画雑誌未来形コミック月刊「ヒーローズ」の注目作のひとつ、「マジェスティックプリンス」(原作:綾峰欄人、作画:新島光)。誰もが楽しめるダイナミックなSF作品を目指す同作の舵取りを担うのが、担当編集の鈴木緑視さんだ。作品づくりから月刊「ヒーローズ」の目指す方向性まで多岐にわたって伺った。
(文・荒川澄)



―――読者の反響は?

鈴木緑視さん(以下鈴木):「マジェスティックプリンス」はSF作品ですが、学園をテーマにした作品でもあります。どんな人でも学校生活を経験しているので共感していただけているのかなと考えています。おかげさまで連載が始まってからたくさんの反響をいただいておりますが、本当の勝負はコミックス(単行本)が発売されることになってからだと思っています。

―――綾峰さんと新島さんを起用した理由を教えてください。

鈴木:綾峰さんとは以前からお付き合いがあり、作品に対する考え方やスタンスはお聞きしていました。編集部発である本企画と綾峰さんとの相性を考えたときに、かなりシンクロ率が高いのでは・・・(笑)と思い、オファーを出させていただきました。そして時間をかけ、丁寧にご説明をさせて頂いた結果、ご協力いただけることになりました。最初に頂いた原作がすばらしく、改めて綾峰さんの才能の高さに関心し、また今後の作品制作がとても楽しみになりました。

―――新島さんは新人ですね。

鈴木:綾峰さんと一緒に作業をしていく事を考えたとき、綾峰さんの考えや技術を吸収でき、かつ絵の基礎をしっかり持っていて、しかも、若くて伸びしろのある人・・・、そんな都合の良い人がいないかなぁ・・・と贅沢なことを考えていました。数人の作家さんとお会いし、なかなか「ピン」とくる人が見つからないなと思っていたときに新島さんと出会いました。作品を見せてもらい、「お、うまいな」と感じ、また、話してみると面白い感性を持っている人だったので、「この人だ!」とその場で感じました。

その後、オファーを出すのですが・・・、ご本人は自分にオファーがくるとは考えていなかったらしく・・・、連絡が取れるまでかなりの時間がかかりました・・・。焦りましたよ(笑)。

―――新人を起用するのは勇気が要ることだと思いますが。

鈴木:綾峰さんが原作なので作画もビッグネームの方でドーンと行くべきだという考えもありましたが、それは違うと思っていました。感性が柔らかく若くて伸びしろのある人の方がこの企画には合うなと。実際、連載開始当初と今では格段にレベルが上がっています。綾峰さんも「あれだけ描ける人はなかなかいない」と成長ぶりに目を見張っていますね。

―――起用がずばり当たりましたね。

鈴木:新島さんもどんどん綾峰さんのアドバイスを吸収してくれて、本当によくなっていますね。毎回驚くことばかりですよ。

―――「ヒーローズ」の中核になってほしいですね。

鈴木:「ヒーローズ」という雑誌のコンセプトである「ヒーローもの」というのは、漫画の王道なので正直怖い部分もあったのですが、綾峰さんの原作に新島さんの絵が加わったことで安心して読んで頂ける作品を生み出せました。現在、すごくいい感じで回り始めてきたので、今後にも是非ご期待いただければと思います。
《アニメ!アニメ》
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