人生にゲームをプラスするメディア

「不正コピー率は95%、だけどDRMはかけたくない」チェコのゲームメーカーが語る

チェコのゲーム会社は不正コピーの蔓延に悲鳴を上げているようです。

その他 全般
「不正コピー率は95%、だけどDRMはかけたくない」チェコのゲームメーカーが語る
  • 「不正コピー率は95%、だけどDRMはかけたくない」チェコのゲームメーカーが語る
チェコのゲーム会社は不正コピーの蔓延に悲鳴を上げているようです。

チェコのインディー系デベロッパーAmanita Designは、『Machinarium』の不正コピー率が95%だと発表しました。これは100人が『Machinarium』を持っていたとして、95人までが不正コピーで手に入れたことを意味します。

『Machinarium』は絵本を思わせるアーティスティックな画面が特徴のアドベンチャーゲーム。不思議な機械で満ちた街を舞台に主人公のロボットが冒険するという内容で、独特な世界観の作品となっています。

同社のデザイナーであるJakub Dvorsky氏によれば、不正コピーが行われることは予想の範疇だったそうですが、それでも発売直後にあふれかえる無数の不正ダウンロードには驚くばかりだったそうです。

Dvorsky氏は「一方で、それは我々によいPRともなりました。不正ダウンロードした多くの人々がゲームを好きになり、後からお金を払うことに決めたのです」とコメント。不正ダウンロードはゲームを広める役にも立ったとの見解を明らかにしています。

同社は「不正コピー恩赦キャンペーン」と銘打ち、通常の75%引きの5ドル(約430円)でゲームとサウンドトラックを販売するなどしていますが、こうした試みも効果を上げているということなのでしょうか。

『Machinarium』にはDRM(デジタル著作権管理)が施されていないそうですが、これはポリシーがあってのことだそうです。

氏は「DEMが不正コピーを減らすことはないと思います。それは合法なバージョンより、不正にクラックされたバージョンを快適にするだけのことです」と正規にゲームを買ったプレイヤーにDRMが不便を強いることを憂慮する発言をしています。

不正コピーの魔の手はどんなゲームにも容赦なく及ぶのが恐ろしいところ。『Machinarium』のような小規模かつアーティスティックな作品が生まれなくなる可能性もありますが、それでも希望を失わないDvorsky氏のバイタリティに脱帽です。
《水口真》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

その他 アクセスランキング

  1. 「ゼルダの伝説」35周年モデルがセール中!懐かしの3タイトルを収録した『ゲーム&ウオッチ』が手のひらで甦る

    「ゼルダの伝説」35周年モデルがセール中!懐かしの3タイトルを収録した『ゲーム&ウオッチ』が手のひらで甦る

  2. 世界最小クラスゲーム「Thumby」は、パズルからRPGまでできて感動のアイテムだった

    世界最小クラスゲーム「Thumby」は、パズルからRPGまでできて感動のアイテムだった

  3. 「アイマス」「ラブライブ」「バンドリ」の痛車が集結!キラキラした姿に注目【第九回 天下無双 東西最強痛車決戦 フォトレポ】

    「アイマス」「ラブライブ」「バンドリ」の痛車が集結!キラキラした姿に注目【第九回 天下無双 東西最強痛車決戦 フォトレポ】

  4. 高野麻里佳さん、上坂すみれさんにインタビュー!「ウマ娘 プリティーダービー 6th EVENT The New Frontier 秋公演」出走後の2人を直撃

  5. 「ウマ娘 プリティーダービー 6th EVENT The New Frontier 秋公演」2日目ライブレポ―ヒーローショーから歌謡曲まで、振り幅デカすぎな演出に痺れる

  6. 懐かしの“ファミコンカラー”をまとった、レトロデザイン×高性能の「RK M87」ゲーミングキーボード

  7. 【コスプレ】『ライザのアトリエ2』発表記念!麗しき「ライザ」オンリー美女レイヤーまとめ【写真30枚】

  8. 『イナズマイレブン』「キャラクター人気投票」結果発表―数々のランキングで頂点に輝いた「五条勝」が1位に!

  9. 1億2000万円の巨大ロボット「クラタス」、Amazonに入荷するも…数時間で「在庫切れ」に

アクセスランキングをもっと見る