『大乱闘スマッシュブラザーズ』『星のカービィ』シリーズを手がけたゲームクリエイターといえば桜井政博氏。桜井氏の新作はニンテンドー3DSの『新・光神話 パルテナの鏡』であることが明かされましたが、伝説のアクションゲーム復活にまつわるエピソードを海外メディアに語っています。
『新・光神話 パルテナの鏡』はゲームデザインのアイデア先行だったそうです。ハイブリッドなシューティングのデザインがあり、これに『パルテナの鏡』シリーズがマッチした・・・と氏は明かします。
「『パルテナの鏡』のリバイバルは事実上『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズから始まりました。ピットを『大乱闘スマッシュブラザーズX』のために連れ戻し、自分はデザインワークの全てを担当しました。キャラクターを再度描く上で、現代的な装飾を付けようと決めていたんです。その時からシリーズに興味はありました。今度のプロジェクト(『新・光神話 パルテナの鏡』)はオリジナルのゲームアイデアからスタートしたものですが、神話的な部分と『パルテナの鏡』のキャラクターにマッチするように見えたんです。ゲームのアイデアとシリーズがマッチすることで、プロジェクトがスタートしました」
「オリジナルのアイデアは空中戦と地上戦をして、ボス戦でしめるというものでした。シューティングゲームと三人称ゲームのハイブリッドだったんです。ピットは飛べない天使ですが、シナリオ上では女神パルテナに5分間だけ飛行能力を授けられるというアイデアを考えつきました。これはオリジナルのアイデアととてもマッチしたんです。初期のテストではとてもよく動いていました。海外に向けられるシリーズが強く求められていましたから、これならその要求を満たせると思ったんです」
桜井氏が制作以来を受けた時、「ニンテンドー3DS」の3D表示機能はまだ確定していなかったそうです。
「岩田さんが新しいハードを作っていると教えてくれたのが最初でした。岩田さんは“何でも望むものを作って下さい”と言ってくれました。自分が考えていた3Dシューティングのコンセプトに関して岩田さんに話すと“もしかするとですけど、任天堂のキャラクターでやりたいんじゃないですか?”と言って頂いたんです。新しいハードを見せて貰った時には、3D表示技術を使うと決定されていませんでした。3D表示をするには現在のニンテンドーDSよりずっとパワフルでなければならないことが明確に分かりました。3Dを使うことは後で決まったんですが、ゲームプレイのアイデアにマッチすることが分かったのはチャンスであり幸運だったんです」
桜井氏は『パルテナの鏡』だけでなく『スターフォックス』の続編とすることも考慮したそうです。
「実際に『スターフォックス』を作ることも考えました。しかし『スターフォックス』には問題があったんです。『新・光神話 パルテナの鏡』の予告編映像を見る時、色々と異なった視点が含まれたゲームデザインに見えると思います。例えば空を飛びつつ横を撃っていたかと思えば、一回転して後ろを撃つような。『スターフォックス』にはこの点に制限があるのを感じたんです。ピットにはこのゲームを良いものにする多くの柔軟性がある」
『パルテナの鏡』が『スターフォックス』になったかも知れないとはビックリ。『スターフォックス』の続編を待ち望むファンにとってはちょっと残念なところではないでしょうか。『パルテナの鏡』ありきではなくゲームデザイン先行だったとは実に桜井氏らしいエピソード(代表作『大乱闘スマッシュブラザーズ』でも任天堂キャラクターたちを使うというアイデアは後から浮上してきたものとされています)。ピット君の見せるゲームデザイン上の柔軟性は『新・光神話 パルテナの鏡』を見る上でのキーワードとなりそうですね。
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