2000年代も遂に二桁に突入した1月第一週はコラボレーション(?)にまつわる風変わりなニュースが集まりました。
英国のテーマパークAlton Towersでは2010年2月よりセガの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』をモチーフとしたジェットコースター「Sonic’s Spinball」をスタートさせるそうです。同シリーズは超高速で走るヒーロー「ソニック」が登場することで知られており、ジェットコースターとの相性はピッタリ。
Alton Towersのファンサイトによればホテルには『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のロゴ入りパンフレットが置かれているとのこと。
そもそもセガとAlton Towersの縁は1994年に遡るそうで、当時のライド「Toyland Tours」にもソニックが登場しています。下にリンクした動画は「Toyland Tours」を録画した物で、3分ほどの所でソニックをテーマとしたエリアが見えます。立体のソニックが登場、巨大画面にゲームの様子が流れ、音楽に合わせてリングを取った時の効果音が響く様が記録されています。
スペインの風邪薬「Deflox」の広告には『ロックマン エグゼ』のロックマンに酷似したキャラクターが登場しています。ポーズからデザインまでかなり似ていますが、このメーカーはマリオやクロノアに似たキャラクターを広告に使ったこともあるとのことです。
ゲームキャラクターが現実世界に登場するには二つのルートがあるようで、その結果は対照的です。ソニックのジェットコースターには期待の声が寄せられ、風邪薬のキャラクターには「まるでクローン人間だ」という批判の意見が数多く見られます。
もう少し例を挙げてみましょう。
2009年の宮城県知事選挙ではイメージキャラクターとして『戦国BASARA』の「伊達政宗」が起用され話題となりました。
チリのエコキャンペーン「Ecobrigada」には『ロックマン エグゼ』のロックマンに似たキャラクターが登場し、『ロックマン』シリーズのファンサイトで取り上げられました。チリのファンからは「自国がこのような真似をして恥ずかしく思う」旨の書き込みがされています。
正規のコラボレーションとそうでないものの見分けは簡単です。
しかし、「そうでないもの」が単純に盗用なのかパロディなのか、シンボルとして使われているのかを判定することは難しいです。
例えばゲームキャラクター関連の書籍「Better Game Characters by Design: A Psychological Approach」の表紙に登場する少年もロックマンに似ていますが、これは問題でしょうか。
こちらはゲームキャラクターのことを語る書籍にイメージとしてロックマン風のキャラクターが使われているというわけで、デザインもちゃんと異なったものになっています。逆にこの例までが類似として法的に取りざたされるようであれば、それこそが問題です。
盗用なのか、パロディなのか、シンボルなのかはアナログなやり方で一つ一つを見分けていくしかありません。そっくりさんはある意味人気と知名度の証明ですから、ゲームメーカーとしてもなかなか手が出しにくいところでしょう。
明確な点が一つあります。
正規のコラボレーションでは送り手と受け手が幸せになっているのに対し、無断使用はイメージダウンを引き起こしています。これによる売上低下は試算できないにしても、会社の品性が疑われることは確かでしょう。
幸いにも、差し支えがありそうなそっくりさんの例はいずれも海外のものです。
日本国内では、正式にコラボレーションを行うことにより、キャラクターの見た目だけでなく彼(彼女)が培ってきたイメージをも宣伝に使うという方法論が主流のようです。
ゲームキャラクターには力があります。
百戦錬磨のクリエイターたちが作り出した案の中から限られたもののみが世に出ることを許され、市場というサバイバルを経て、本当に力があるものが生き残るのです。
ゲームキャラクターをいかに使うかはゲーム業界次第ですが、もう少し彼・彼女らの力が使われても良いはずです。
ゲームキャラクターと現実世界が手を取り合える、そんな2010年であると良いですね。
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