DSの販売状況に関して岩田社長は「国内では発売4日で50万台が売れた。品薄状態が続いている」として、来年4月以降は月産150万台体制を敷き、需要のピーク時には月産200万台にしなくてはならない、との認識を示しました。
岩田氏はニンテンドーDSの出荷について「年内に少なくとも80万台は増やすことができます。言い換えれば日本と北米で12月末日までの出荷は280万台を超えるでしょう」としました。これまで年内には200万台の出荷が予定されていました。
更に「私達は増加する需要を満たすために、生産スケジュールを前倒しし、航空機による輸送に切り替えて可能な限りの出荷を行おうとしています」と努力を説明しました。
これまで任天堂はニンテンドーDSによって従来とは違うユーザー層を開拓するとしてきましたが、岩田氏によればクラブニンテンドーの登録ユーザーに占める女性ユーザーの割合がDS発売以降7パーセント上昇したそうです。また19歳以上のユーザーの割合は49から59パーセントに上がったとのこと。
岩田氏は「非ゲーマー層に訴えかける努力は実を結んでいる。"私じゃなくてゲーマー達のもの"という意識を壊すのは大変なことだった」と延べました。更にこの層を開拓するだろうと見られる『Nintendogs』を3月に発売するそうです。
12日に発売されるソニーのPSPに関しては「シェアの取り合いをしようという発想はない。ソニーとは狙っているものが違う」としました。更に「ソニーは、高性能のゲーム機を作るとプレーヤーは喜んでくれるという従来のようだ。しかし私達はそうは思わない。私達のアプローチが正しいと理解して貰うためにあらゆる努力をする」として「分かりやすくユニークなDSでゲームで遊ばなくなった人にも楽しんでもらいたい」としました。
来年5月のE3で発表予定の新型ゲーム機「レボリューション」に関しては「ニンテンドーDS同様、ゲームを年代や性別などを超えて幅広いものにし、市場に革命を起こすものになるだろう。新しいマーケットを作ることに興味がある」としました。
昨年秋から展開している中国市場に関しては現在赤字が続いていてマーケティングリサーチについて「新しい方法で動き出している。お話できるのは、もう少し先になる」と述べました。
「3Dのビデオゲームが私達の産業を発展させたことは事実です。しかし同時に複雑さによってユーザーはゲームを遊ぶことから離れていきました。言い換えれば、これまでの成功体験―高いスペックとより豪華なグラフィック、という古い方程式はもはや通用しません。私達はユーザーに新しい提案をし、新しいゲーム産業の道を作るという挑戦に取り組まなくてはなりません。ニンテンドーDSの発売はその挑戦への答えです」
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